2. 日本に「富裕層」が増え続けている3つの理由
物価の上昇が続き、家計への負担を実感する世帯が増える一方で、富裕層と呼ばれる人たちが着実に増えています。
この背景には、日本で富裕層が増えていると考えられる3つの要因があります。
2.1 理由1:株式や投資信託の値上がりによる資産拡大
このおよそ10年間で富裕層の世帯数や保有資産の規模が拡大してきた要因として、株式や投資信託などの金融資産が値上がりした影響が挙げられます。
こうしたリスク資産を多く保有していた世帯ほど、市場の上昇局面による恩恵を受け、結果として資産を大きく増やしてきたと考えられます。
2.2 理由2:相続によって富裕層へ移行する世帯が増加
富裕層や超富裕層が増えている背景の一つとして、相続による資産の引き継ぎが挙げられます。
相続などにより、まとまった資産を受け継いだ結果、そのまま富裕層に分類されるケースが増えているのでしょう。
2.3 理由3:資産運用と共働きで富裕層に届く世帯の存在
近年では、意識的に「富裕層」を目指したわけではなく、結果として資産規模が拡大していた世帯や、共働きによって着実に資産を積み上げてきた世帯も見られるようになっています。
株式市場の上昇やNISA制度の普及を背景に、資産運用を継続してきた成果が積み重なり、気づかないうちに富裕層の水準に達していたケースも増加傾向にあります。
野村総合研究所では、こうした世帯を「いつの間にか富裕層」と位置づけており、40〜50歳代の会社員であっても、長期的な資産運用の結果、金融資産が1億円を超える例が目立つとしています。
また、共働きによって安定した収入基盤を持ち、50歳前後で富裕層に到達する「スーパーパワーファミリー」と呼ばれる世帯も存在します。
これらの世帯に共通しているのは、特別に贅沢な生活を送っているわけではなく、収入の範囲内で日常生活を続けながら、資産を積み重ねてきた点にあります。
では、アッパーマス層以上の世帯はどのくらいいるのでしょうか。
