2026年1月19日、高市総理は1月23日に衆院解散を正式に表明しました。

高市総理は総理大臣に選出された直後から「給付付き税額控除」の実現を目指し、制度設計に向けて動き出していました。1月中には政府・与野党で国民会議を立ち上げ議論を進める方針でしたが、衆院解散が決定。

スピード感をもって進めたいとしていた「給付付き税額控除」はどうなるのでしょうか。

この記事では、「給付付き税額控除」とはどういう制度なのか、しくみを解説します。あわせて、給付付き税額控除について、これまでどのように進行してきたのか、そして衆院解散が決定したいま、高市総理はこの制度についてどう考えているのかも確認していきます。

1. 衆院解散で「給付付き税額控除」はどうなる?

2025年10月24日の所信表明演説で、高市総理は「給付付き税額控除」の制度設計に速やかに着手する方針を表明しました。

実現まで時間を要するこの制度。早期に着手する必要があると考えられますが、2026年1月23日に衆議院が解散となります。

これにより、給付付き税額控除の制度設計はどうなるのか、これまでの進行状況と、今後のプロセスについての高市総理の考えを見ていきましょう。

1.1 《2025年10月24日》「給付付き税額控除」の導入を目指す

この演説では、夏の参議院議員選挙で自由民主党が公約として掲げた「一律の現金給付」は実施しない方針であることも、あらためて示されました。

内閣総理大臣所信表明演説で高市総理は「この内閣が最優先で取り組むことは、国民の皆様が直面している物価高への対応」であり、「実質賃金の継続的上昇が定着するまでには、一定の時間を要する」と述べています。

さらに、「税・社会保険料負担で苦しむ中・低所得者の負担を軽減し、所得に応じて手取りが増えるようにしなければならない」と語り、恒久的で公平な対策として「給付付き税額控除」の導入を急ぐ考えを示しました。

1.2 《2025年11月27日》与野党4党の政務調査会長怪談で意見交換

2025年11月27日、自民、公明、立憲民主、そして新たに日本維新の会を加えた与野党4党の政務調査会長会談が開催されました。

この会談では「給付付き税額控除」の導入に関する今後の進め方などについて意見交換が行われました。

1.3 《2025年12月17日》政府・与野党で「国民会議」設置の意向を示す

2025年12月17日に開かれた記者会見で、高市総理は以下のように発言しています。

政府・与党だけではなくて、野党の皆様も交えた国民会議を設置して、給付と負担の在り方や、それから社会保障給付との整合性、そしてまた所得の把握といった給付付き税額控除の制度設計を含めて、税と社会保障の一体改革についてしっかり議論を進めていきたいと考えております。

引用:首相官邸「高市内閣総理大臣記者会見」

 

1.4 《2026年1月9日》1月中に与野党が参画する「国民会議」立ち上げを明言

2026年1月9日、高市総理は政府与党連絡会議に出席し、「給付付き税額控除」の制度設計に向けて今月中に与野党が参画する「国民会議」を立ち上げると発言しました。

政府与党連絡会議

政府与党連絡会議

出所:首相官邸「政府与党連絡会議」

1.5 《2026年1月19日》”可能なかぎり”スピード感をもって進める

2026年1月19日、高市総理は衆議院解散を発表しました。1月中に国民会議を立ち上げて給付付き税額控除の議論を進めると明言したばかりですが、これについて高市総理は次のように述べています。

「国民会議」でございますけれども、これはやはり税と社会保険料の負担で苦しんでおられる中所得・低所得者の皆様の負担を軽減して、所得に応じて手取りが増える、このようにするために、野党の皆様にも参加を呼びかけて立ち上げるということにしてまいりました。実は、1月中の開催に向けて申入れをしてきたのですが、これはうまくいきませんでした。しかし、やはりこれは何としてもスピード感を持って進めていかなきゃいけない、この思いはいささかも変わりませんので、解散によって日程感に多少の変動はあり得ると思いますけれども、総選挙後、可能な限り早く「国民会議」を立ち上げて議論を進めてまいります。

引用:首相官邸「高市内閣総理大臣記者会見」

国民会議の開催に向けて野党に申入れたものの、「うまくいかなかった」とのこと。しかし、給付付き税額控除についてスピード感をもって進めていく思いに変わりはなく、総選挙後に可能な限り国民会議を立ち上げ、議論を進めていく方針であると述べています。