「1時間ごとに休憩を」「眠くなる前に休憩を」という言葉をよく耳にしますが、実は、車を止めて体を休めるだけでは眠気やダルさは引いてくれません。

そんなときは眠くなる前にパーキングやサービスエリアに入り、「伸び」をしたり「ふくらはぎやアキレス腱」を伸ばしたりするストレッチをしましょう。駐車スペースなど人目につくところでは恥ずかしいという人は、トイレのついでにトイレの個室で体を伸ばすという手もあります。エコノミー症候群の防止にもなるので、とてもおすすめです。

たとえば、NEXCO西日本の「DRIVE&LOVE交通安全対策プロジェクト」で推奨している「ねむけざましストレッチ」も頭がスッキリとして心身ともにリフレッシュできるので、ぜひチェックしてみてください。

ストレッチなど軽い体操をしても眠さやダルさが残るときは、無理をせずに仮眠を取りましょう。

焦りやイライラを鎮めよう

車が渋滞すると、運転者としては焦りを感じてしまいがちです。また、宿泊先へのチェックインの時間や観光のタイムスケジュールなどに間に合わないと、イライラすることもありますね。

運転者の焦りやイライラを鎮めるためには、同じ車に乗っている人たちが運転者のフォローをすることも大切です。運転者を急かしたりせず、「混んでるから先にご飯食べようか?」「ホテルに電話してチェックインの時間ズラしてもらうね」などと声をかけてあげてください。筆者も、そういう同乗者たちの言葉かけに、いつも助けられています。

また、喉が潤ったりお腹が満たされたりすることでイライラがやわらぐ場合もあるので、事前に飲み物やお菓子などを準備し、気持ちにゆとりを持って出かけるようにしましょう。

ミント系のガムを噛む、しゅわっとするアメを舐める、ジャーキーやスルメを食べるなどが気分転換になることもあるので、好きなフレーバーや噛む回数の多い食べ物を準備しておくのもおすすめです。

自宅に車を止めるまでが運転!

自宅周辺になると、「やっと帰ってきた!」と安堵して気が抜けてしまう人も多いようです。気が抜けてしまうと、集中力が落ち、前方不注意などにつながります。

日本交通安全教育普及協会の「交通事故事例」でも、自宅に近い場所では、緊張感や危機感が薄れがちであると考えられています。自宅の駐車スペースに駐車を終えるまでは、「運転している」「事故に遭うリスクがある」ことを念頭において、安全運転を心がけましょう。

まとめ

今日紹介した内容は「当たり前で大切なこと」でありながらも、つい運転することを優先してしまったり、運転中にはおざなりになってしまったりする内容です。GWが終わったあとも家族や友人と笑いながら旅行について話せるよう、今回紹介した渋滞時や長距離運転時に起こりやすい事故と対策を、ぜひ参考にしてくださいね。

【参考】
みんなでシャキッ! 『ねむけざましたいそう』&『ねむけざましストレッチ』」(NEXCO西日本 DRIVE&LOVE)
クルマ何でも質問箱(JAF)
交通事故事例「事故は何故起こったか」(一般財団法人 日本交通安全教育普及協会)

山内 良子