3. 医療保険・がん保険は必要か?
「歳をとると病気になりやすいから、医療保険やがん保険に入っておこう」と考える方は少なくありません。
しかし、日本の公的医療保険制度は手厚いため、医療保険やがん保険は不要であるケースがほとんどです。解説した自己負担割合の上昇のように、公的医療保険制度は「改悪」されていますが、民間保険よりも圧倒的に優れています。
公的医療保険には「高額療養費制度」があり、月の医療費がどんなに高くなっても、一般的な高齢者の収入なら月の上限は約1.5万〜5.7万円程度です。がんや三大疾病などで高額な治療を受けても、青天井で請求されることはありません。
民間の医療保険は「入院1日〇円」など、給付条件が決まっています。そもそも、医療費への備えとしての機能しか持ちません。しかし、高齢期には介護費用や自宅のバリアフリー改修など、保険ではカバーされない出費も多くなります。
毎月の保険料を払い続ける代わりに、その分を貯蓄に回しておけば、どんな用途にも自由に使えます。保険は「使い道が限定されたお金」ですが、現金は万能なのです。もちろん、医療費や介護費だけでなく、趣味を楽しむために使っても問題ありません。
民間保険に加入するよりも、病気にならない体づくりにお金と時間を使うほうが、結果的に医療費も抑えられ、何より健康で充実した老後を過ごせます。適度な運動・バランスの良い食事・定期的な健康診断など、「健康への投資」のほうが重要といえるでしょう。