2. 「オルカン」と「S&P500」過去の運用成果を比較
「オルカン」や「S&P500」をベンチマークとする投資信託は数多くありますが、本稿では特に人気の高い三菱UFJアセットマネジメントの以下2本を取り上げ、実績を比較します。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
2.1 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の運用実績
三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、米国を中心に欧州、日本、新興国まで世界中の株式市場に分散して投資するファンドです。
米国株が強い局面ではS&P500よりやや控えめなリターンとなるものの、地域分散の効果で値動きは比較的落ち着く傾向があります。
三菱UFJアセットマネジメントが公表している月次レポート(2025年11月28日現在)を見ると、以下のような騰落率になっています。
- 過去1ヵ月:1.2%
- 過去3ヵ月:11.9%
- 過去6ヵ月:24.5%
- 過去1年:23.0%
- 過去3年:92.2%
- 設定来(2018年10月31日~):227.1%
2.2 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の運用実績
これに対して「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、米国を代表する約500社に集中投資するファンドです。
米国はIT・ハイテク産業の存在感が大きく、長期的に企業収益が伸びたことから、非常に高いリターンを実現してきました。
同じく月次レポート(2025年11月28日現在)を見ると、以下のような騰落率になっています。
- 過去1ヵ月:1.6%
- 過去3ヵ月:12.0%
- 過去6ヵ月:26.1%
- 過去1年:19.2%
- 過去3年:101.2%
- 設定来(2018年7月3日~):289.8%
2018年に設定されてからほぼ右肩上がりに上昇しており、騰落率は289.8%にまで達しています。
2.3 2つのファンドの違いと選び方の考え方
過去の成績を見ると、リターンの大きさではS&P500が優勢です。ただしその分、米国市場に依存する形になるため、米国の景気後退や金利変動の影響を大きく受けるリスクがあります。
一方のオルカンは、米国偏重とはいえ広範な地域に分散していることで、値動きが比較的安定しやすいというメリットがあります。
結論としては、安定性を重視したい人は「オルカン」、成長性・リターンの高さを重視したい人は「S&P500」という選び方が一般的です。
もちろん、どちらか一方に決める必要はなく、リスク許容度に応じて両方を組み合わせる方法もあります。投資目的や投資期間を踏まえながら、自分に合った配分を考えていくことが大切です。