新年度を迎え、これからのセカンドライフに向けた資金計画を改めて考えている方も多いのではないでしょうか。
まずは、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」から、シニア世代の「年金に対する意識」と「ゆとりがない理由」についての調査結果を見てみましょう。
「年金でさほど不自由なく暮らせる」と答えた人は各世代・世帯で約1割にとどまっています。特に単身世帯の60歳代では、半数以上(50.7%)が「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答しており、年金生活の厳しい現実がうかがえます。
さらに、生活にゆとりがない理由のトップは、すべての世代・世帯共通で「物価上昇等」(50%超)となっています。物価高が家計を圧迫し続ける今の時代、生活の柱となる公的年金は、シニア世代にとって最も関心の高いテーマと言えるでしょう。
2026年度の年金額は、前年度から国民年金が1.9%、厚生年金が2.0%のプラス改定となり、生活を支える大切な財源としてさらなる役割が期待されています。
また、社会保険の適用拡大(年収の壁の撤廃)や、在職老齢年金の基準緩和など、私たちの「働き方」に直結する制度改正も進行中です。
今回は、2026年度の最新の年金改定内容や額面と手取りの違いをはじめ、60歳代から80歳代までの年齢別・男女別の平均受給額、さらに今後のライフプランに影響を与える制度改正のポイントまで詳しく解説します。
ご自身の将来や現在の生活設計を見直すための、具体的な判断材料としてぜひお役立てください。
1. 【6月支給分から増額改定】2026年度「国民年金の満額&厚生年金モデル夫婦世帯の年金額」
公的年金の年金額は、賃金や物価の動きを反映して年度ごとに見直されます。2026年度は、前年度から国民年金(基礎年金)が 1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引上げとなります。
この改定率は、すでに6月に支給される「4月・5月分の年金」から適用されます。すでに年金を受給している人には、6月の支給タイミングに合わせて日本年金機構から新しい年金額が記載された通知書類が届きます。
1.1 2026年度「国民年金の満額&厚生年金モデル夫婦世帯の年金額」
2026年度の国民年金と厚生年金の年金額例
- 国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分)(※1):7万608円
厚生年金:(夫婦2人分)(※2):23万7279円
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額7万408円(対前年度比+1300円)
※2 厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

