【貯蓄】働き盛りの40歳代・50歳代「みんなの貯蓄」平均いくら？《二人以上世帯最新データ》 65歳から先、リタイア夫婦の生活費「平均約25万円」の試算も。資産寿命と健康寿命をどう伸ばす？

2. リタイア後の生活設計：65歳以上夫婦世帯の1カ月の生活費はどのくらい必要か

では、リタイア後の生活には具体的にどれくらいの資金が必要になるのでしょうか。

総務省統計局が公表した「家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」から、「65歳以上の夫婦のみで構成される無職世帯」の家計収支を確認してみます。

65歳以上・無職の夫婦世帯における家計収支の内訳

収入合計：25万2818円

支出合計：28万6877円

総務省統計局の『家計調査報告家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要』によると、このモデル世帯における1カ月あたりの収入は25万2818円です。そのうち、公的年金を中心とする社会保障給付が22万5182円と、収入の約9割を占めていることがわかります。

一方、支出の合計額は28万6877円となっています。この内訳を見ると、税金や社会保険料といった「非消費支出」が3万356円、食費や光熱費などの生活費である「消費支出」が25万6521円です。

これらの収支を差し引くと、毎月およそ3万4000円の赤字が出ている計算になります。この不足分は、これまでに蓄えた貯蓄などから補填する必要があるため、現役時代から計画的に資産を準備しておくことの重要性がわかります。

キャリアの円熟期を迎える人が多い50歳代は、年収もピークに達します。国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」にによると、55〜59歳の平均給与は572万円（男性は735万円超）と全世代で最高水準です。

一方で、教育費やローンの状況により、家計の「貯め時・使い時」は世帯ごとに異なります。だからこそ、自分なりの資産とキャリアを地道に形作る姿勢が大切です。

同時に、日々の活動を支えるのは自分自身の心身です。資産寿命を考えるように、心と体を労わり、今の自分にとって無理のない健やかさを保つ工夫も、一朝一夕で成果が見えるものではないでしょう。

2026年は、お金やスキルとともに、自分自身というかけがえのない資源を、大切に育てる年にしていけたら良いですね。