街のあちこちでイルミネーションが輝き、いよいよ年の瀬を感じる12月22日。先週15日は多くの受給者が心待ちにしていた年金支給日でした。暮らしを支える社会保障・年金制度の中でも、障害年金は、病気やけがによって生活に制限がある方を支える大切な制度です。がんや糖尿病などの内部疾患でも、条件を満たせば対象となることがあり、心身の状態に応じて受け取れるしくみが整っています。

今回は、この障害年金制度について今年話題となったことや認定プロセスの見直しなど「2025年の障害年金ニュース3選」をわかりやすく紹介します。

1. 今年の障害年金ニュース<1>不支給の問題が話題に「その数およそ1万1000件」

2025年は、障害年金制度の認定方法において大きな改革が進められています。日本年金機構は2025年9月19日、「不支給事案に関する点検作業の進捗状況」を公表しました。今回の点検対象は、令和6年度の不支給事案(審査請求を除く)を中心に、約1万1000件に及びます。

2024年度の認定状況に関する報告書を受け、日本年金機構は公平性の向上を目的に、審査体制の抜本的な見直しと過去の不支給事案の検証を迅速に実施しました。この取り組みは報告書の指摘を踏まえ、2025年7月以降、集中的に進められています。

対応策としてあげられたのは以下の3点です。

  • 審査書類の記載をより丁寧に
  • 認定プロセスの客観性・公平性を確保
  • 障害年金センターの審査体制を再構築

このうち「審査書類の丁寧な記載」について、改正された2種類の書類を詳しく見ていきます。