2025年に日経平均株価が5万円を突破するほどの盛り上がりを見せた日本株市場。これまで米国株や全世界株(オールカントリー)にしか投資していなかった方の中にも、日本株への関心が高まっている方が多いのではないでしょうか。

本記事では、ファンドアナリストの篠田尚子さんが金融経済YouTubeチャンネル「ミライド」で解説された新NISAで日本株に投資するための3つの代表的な方法と、それぞれの商品の特徴についてまとめます。

1. 新NISAで日本株に投資する3つの方法:投資信託・ETF・個別株の特徴

新NISAで日本株に投資する主な方法は、「投資信託」、「ETF(上場投資信託)」、「個別株」の3種類に大別されます。それぞれ利用できる枠や取引の仕組みが異なるため、ご自身の投資目的や運用スタイルに合った適切な選択が不可欠です。

1.1 新NISAで選べる、投資信託・ETF・個別株の特徴

  • 投資信託

少額の積立投資と相性が良い。新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」どちらの枠も利用でき、取引は1日1回公表される基準価額で行われる。

  • ETF(上場投資信託)

株式市場に上場しており、株式と同様にリアルタイムで売買できる。新NISAでは原則「成長投資枠」で購入できる。

  • 個別株

市場価格でリアルタイム取引でき、株主として企業の経営に参加する権利(議決権)を持てる。新NISAでは「成長投資枠」として購入できる。

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「投資信託」「ETF」「個別株」の比較:詳しくは金融経済YouTube「ミライド」へ

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「投資信託」「ETF」「個別株」の比較

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1.2 【比較】投資信託・ETF・個別株の比較と使い分け

投資信託・ETF・個別株は、価格変動のタイミング、購入方法、銘柄構成において明確な違いがあります。

まず「価格変動」は、投資信託が1日1回公表される基準価額で取引されるのに対し、ETFや個別株は株式市場で刻々と変動する市場価格で購入されるという違いです。

また、「購入方法」の違いとは、投資信託は100円から金額を指定して購入・積立が可能ですが、原則として株数(口数)を指定して購入するということです。

「銘柄構成」については、投資信託とETFは複数の銘柄を束ねたパッケージ商品である一方、個別株はその名の通り、単一の企業で構成されている点で、大きな違いがあります。

1.3 【解説】個別株投資における「経営参加」と「議決権」とは?

個別株を保有していると、株主総会で会社の重要な方針(役員の選任や配当の決定など)に賛成や反対の意見を表明できる議決権を行使できます。これは個別株投資の醍醐味の一つだと言えるでしょう。

一方、投資信託やETFを持っていても、投資家自身が議決権を直接行使することはできません。投資信託の場合は、投資家に代わって運用会社が議決権を行使する形になります。

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経営参加と議決権について

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1.4 「単元未満株制度」って?自分に適した投資方法を見つけよう

それでは、それぞれの違いを踏まえて、どのように自分に適した投資方法を見極めればいいのでしょうか。篠田さんは「リアルタイムな相場の動きを味方につけたい場合はETFや個別株が、少額で定期的に積立をしたい場合は投資信託が適している」と説明します。

また、原則として、日本の個別株は100株単位(1単元)が最低取引単位となりますが、現在では一部の証券会社で「単元未満株制度」が提供されており、1株などの少額からETFや個別株を購入することも可能になっています。

単元未満株制度とは?4/8

単元未満株制度とは?

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2. 【投資信託・ETF・個別株】投資にかかるコストの構造

投資コストには大きく分けて、「売買時(取引の都度)」にかかるものと、「保有期間中」にかかるものがあります。特に投資信託とETF、個別株とでは、コストの発生タイミングと構造が大きく異なります。

2.1 売買時のコスト(スプレッド)

ETFや個別株を市場で売買するときに、買い手と売り手の間で生じる価格差のことを「スプレッド」と言います。

流動性が低い(取引する人が少ない)銘柄では、この価格差が広がり、実質的な取引コストが大きくなる可能性があります。

なお、投資信託については、基準価額で売買するため、基本的にスプレッドは発生しません。

スプレッド:買い手と売り手の間で生じる価格差5/8

スプレッド:買い手と売り手の間で生じる価格差

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2.2 保有期間中のコスト(信託報酬)

信託報酬の構造は、投資信託とETFとで異なります。

投資信託の場合、信託報酬を「販売会社」「運用会社」「受託会社」の3社で分け合うため、ETFと比べると信託報酬が相対的に高めに設定される傾向があります。

一方、ETFは、販売会社への報酬が含まれないため、運用会社と受託会社の分のみで構成されており、投資信託よりも信託報酬が低めに設定されています。

なお、個別株には信託報酬のような保有期間に応じて発生するコストはありません。

3. 日本株ファンドの分類:「投資手法」「業種(セクター)とテーマ」

日本株を投資対象とする投資信託やETFは700本以上存在します。篠田さんは「それらを俯瞰的に捉えるため、まずは分類の癖をつけることが重要」だと述べます。ここからは、その分類方法について、2種類お伝えします。

3.1 投資手法による分類

投資信託やETFを選ぶ際の投資手法は、主に企業の成長性を重視するグロース(成長)と、株価の割安さを重視するバリュー(割安)の2つに分けられます。

グロース株(成長株)は、企業の成長性を重視して銘柄を選定するため、大型株から中小型株、新興企業まで投資対象となります。

バリュー株(割安株)は、企業価値に比べて株価が低い銘柄に注目するため、PBRが低い企業(大型)や安定した収益基盤を持つ中小型企業などが投資対象となります。

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投資信託・ETFの分類

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3.2 業種(セクター)とテーマによる分類

次に、銘柄の分類です。企業の事業内容に基づく「業種(セクター)」、および特定のトレンドを追う「テーマ」の2つの切り口で行われます。

業種(セクター)による分類では、景気動向との連動性から、景気に大きく左右される景気敏感株と、景気に左右されにくいディフェンシブ株に分かれます。例えば、製造業(自動車、半導体関連など)は景気敏感株に、医薬品や食品、公益事業などはディフェンシブ株に分類されます。また、内需(小売り・外食業界)は、賃上げの恩恵がある一方で、比較的安定した需要を持つ点で、ディフェンシブ的な側面もあります。

さらに、業種の枠を超え、特定のテーマに沿った分類も重要です。最新技術を追う「成長・未来型」(生成AI、DXなど)や、企業の改革に注目する「構造改革型」(ガバナンス、地方創生など)といった切り口があります。
 

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業種(セクター)とテーマによる分類

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4. ポイントまとめ

ここまで、NISAで日本株に投資できる方法として、投資信託、ETF、個別株についてみてきました。最後に、記事の主なポイントをまとめます。

  • 少額で定期的な積立には「投資信託」を、相場を捉えたタイミング重視の取引には「ETF・個別株」を選ぶ
  • 市場で取引されるETFや個別株には、流動性に応じてスプレッドというコストが発生する可能性がある
  • 単元未満株制度で少額投資は可能だが、株主優待や議決権は原則1単元(100株など)以上の保有が必要

動画では、初心者がまず確認すべき日本株指数についても解説しています。ぜひご覧ください。

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