3. 日本株ファンドの分類:「投資手法」「業種(セクター)とテーマ」
日本株を投資対象とする投資信託やETFは700本以上存在します。篠田さんは「それらを俯瞰的に捉えるため、まずは分類の癖をつけることが重要」だと述べます。ここからは、その分類方法について、2種類お伝えします。
3.1 投資手法による分類
投資信託やETFを選ぶ際の投資手法は、主に企業の成長性を重視するグロース(成長)と、株価の割安さを重視するバリュー(割安)の2つに分けられます。
グロース株(成長株)は、企業の成長性を重視して銘柄を選定するため、大型株から中小型株、新興企業まで投資対象となります。
バリュー株(割安株)は、企業価値に比べて株価が低い銘柄に注目するため、PBRが低い企業(大型)や安定した収益基盤を持つ中小型企業などが投資対象となります。
3.2 業種(セクター)とテーマによる分類
次に、銘柄の分類です。企業の事業内容に基づく「業種(セクター)」、および特定のトレンドを追う「テーマ」の2つの切り口で行われます。
業種(セクター)による分類では、景気動向との連動性から、景気に大きく左右される景気敏感株と、景気に左右されにくいディフェンシブ株に分かれます。例えば、製造業(自動車、半導体関連など)は景気敏感株に、医薬品や食品、公益事業などはディフェンシブ株に分類されます。また、内需(小売り・外食業界)は、賃上げの恩恵がある一方で、比較的安定した需要を持つ点で、ディフェンシブ的な側面もあります。
さらに、業種の枠を超え、特定のテーマに沿った分類も重要です。最新技術を追う「成長・未来型」(生成AI、DXなど)や、企業の改革に注目する「構造改革型」(ガバナンス、地方創生など)といった切り口があります。
4. ポイントまとめ
ここまで、NISAで日本株に投資できる方法として、投資信託、ETF、個別株についてみてきました。最後に、記事の主なポイントをまとめます。
- 少額で定期的な積立には「投資信託」を、相場を捉えたタイミング重視の取引には「ETF・個別株」を選ぶ
- 市場で取引されるETFや個別株には、流動性に応じてスプレッドというコストが発生する可能性がある
- 単元未満株制度で少額投資は可能だが、株主優待や議決権は原則1単元(100株など)以上の保有が必要
動画では、初心者がまず確認すべき日本株指数についても解説しています。ぜひご覧ください。
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ミライド


