2. 【iRobot破産】ロボット掃除機のパイオニアはなぜ破産した?
しばらくは一強状態が続いたiRobotですが、20年代に入ると、状況が一変します。
RoborockやEcovacsなどの中国メーカーが台頭し、高性能なのにコスパにもすぐれているモデルを展開。ルンバはカメラ(vSLAM)によるマッピングにこだわったのに対して、中国勢はレーザー(LiDAR)を取り入れることで、差をつけ始めました。
ごみ収集と水拭きの一体化やモップの自動洗浄のような画期的な機能も、こうした後発メーカーに先を越されることが増え、ルンバの優位性は徐々に失われていきます。
「iRobotが危ないかも」という大きなシグナルとなったのが、22年のAmazonによる買収計画の失敗です。Amazonはスマートスピーカーをはじめとしたスマートホーム機器を多く展開していることからシナジー効果が期待されましたが、欧州の規制当局の反対で破談になってしまいます。
その後、大規模なリストラや創業メンバーであるコリン・アングル氏のCEO退任などを経て、復活の手がかりがないまま、今回のチャプター11申請という結末を迎えました。
著者
1990年生まれ。福岡県福岡市出身。明治大学文学部史学地理学科卒。2023年に株式会社モニクル傘下の株式会社モニクルリサーチに入社。モニクルリサーチ入社前は株式会社BCNで、デジタル生活を応援するランキング情報誌「BCNランキング」、流通業界特化の専門紙「BCN RETAIL REVIEW」、家電・グルメ・マネー・ヘルスケア・ライフスタイルの最新トレンドを発信するニュースサイト「BCN+R」、法人向けIT業界特化の専門紙「週刊BCN」などの媒体で編集・記者として10年間活動。業界のキーパーソンを数多く取材し、1000本以上の記事を執筆する。
専門領域は家電全般、テクノロジー、ポイ活。家電やテクノロジーの分野では、定量的なデータに基づく正確な市場分析とユーザー目線の忖度のないレビューを得意とする。ポイ活の分野では、関係者への取材と実践を通して得た知識をもとに、消費者に利便性を分かりやすく伝える記事を多数執筆。セミナーや座談会のモデレーターも務める。スポーツ競技に幅広い見識があり、特に野球は年間300試合以上を観戦するなど、熱烈な愛情を持っている。スポーツビジネスを経済的な観点で分析する記事の執筆にも力を入れている。
最終更新日:2026/03/27