ロボット掃除機の代名詞といえる「ルンバ」で新しい市場を開拓した米iRobot社は、2025年12月14日(現地時間)、連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請したと発表しました。
SNSでは一時代を築き上げた巨人のまさかの結末に衝撃が広がるとともに、「うちのルンバどうなるの?」「データは大丈夫?」など、さまざまな心配の声が聞かれます。
1. 【iRobot破産】日本でも愛された「ルンバ」を開発したiRobotの歴史
iRobot社は、著名なロボット学者ロドニー・ブルックス氏、コリン・アングル氏(前CEO)、ヘレン・グライナー氏の3人によって、1990年にアメリカで設立されました。
当初は多目的作業ロボットを開発する会社で、アメリカ同時多発テロの捜索活動や東日本大震災(福島第一原発)の建屋内調査などで活躍した「PackBot」などが主力製品でした。
家庭用のロボット掃除機「ルンバ」が誕生したのは2002年。発売されたばかりのころは懐疑的な声も多かったようですが、先入観を覆す性能や現実的な価格で、世界中で一気にヒットします。そして、日本には2004年に初上陸します。
日本は欧米と異なり住居が手狭だったり、段差が多かったりと普及のハードルが高かったのですが、ルンバという名前の可愛さやペットのような愛くるしさが受け、徐々に市場が広がっていきました。
