2.3 非課税メリットを最大限活かすためのポイント②「利回りを上げる」

長期の積立投資では、利回りのわずかな差が最終的な資産形成額に大きな影響を与えることが、シミュレーション結果からも明らかです。

複利の効果が長期的に働くため、1%の利回り差でも10年、20年先には数十万円〜数百万円の差になるケースも珍しくありません。

もちろん、期待利回りが高い商品ほど価格変動リスクなども大きくなるため、リスクとリターンのバランスを意識した商品選びが重要です。

具体的には、信託報酬(運用コスト)が低いインデックス型の投資信託を選ぶことで、長期的なリターンの最大化が期待できます。

特に、以下のような指数に連動する投資信託は、コスト効率が高く、長期運用との相性が良い代表的な選択肢です。

  • 全世界株式型(世界の株式市場全体に分散)
  • S&P500連動型(米国の代表的な500社に投資)
  • TOPIX連動型(日本市場全体に連動)

また、投資対象となる資産クラス(株式・債券など)や地域によってリスク特性は異なります。

ご自身のリスク許容度や運用期間を踏まえ、リスクを適切に取ることがリターンを高めることにつながるでしょう。

なお、長期間の積立投資では価格変動リスクを大幅に抑えられるため、短期的な値動きを気にしすぎる必要はありません。

過度な分散を避け、シンプルかつ低コストな運用方針を継続することが、最も確実に利回りを高める戦略といえるでしょう。

3. まとめ

金融庁のつみたてシミュレーターによると、35歳から毎月2万円を30年間積み立てると、利回り3%の場合でおよそ1157万円に達します。

元本720万円に対して約440万円の運用益がつく計算であり、複利の力がいかに大きいかがおわかりになるでしょう。

しかも、新NISA口座を活用すれば運用益が非課税となり、長期投資の効果をより最大化できます。

実際にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も平均3%超の利回りを実現しており、堅実な分散運用であれば個人投資でも資産形成が期待できます。

大切なのは、相場の波に惑わされず、積立を「続ける」こと。少額でも今からはじめれば、将来の資産形成に大きな差が生まれるでしょう。

資産運用は価格変動リスクなどが伴うことをよく理解したうえで、ライフスタイルや家計に合った方法で資産形成について考えてみてはいかがでしょうか。

※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

参考資料

加藤 聖人