5. まとめにかえて
本記事では、平均寿命と健康寿命のギャップがもたらす経済的リスク、そして70歳代の貯蓄状況や高齢者世帯の赤字家計の実態について解説しました。
特に、健康上の問題で日常生活が制限される期間が男女ともに10年近くあるという事実は、医療費や介護費への備えの重要性を再認識させます。
また、70代世帯の貯蓄額が二極化し、公的年金だけでは生活費が毎月赤字になっている現実を理解することが、老後資金計画の第一歩です。 家計の健全性を測るエンゲル係数など、具体的な指標も活用しながら、現役時代から「健康ではない期間」も見据えた計画的な資産形成に取り組むことが求められます。
未来の安心した生活のために、今できることから対策を始めましょう。
参考資料
- 厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」
- 総務省「2024年(令和6年)労働力調査」(2025年1月公表)
- 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
石津 大希