3. 70代の無職夫婦世帯の月の生活費と平均貯蓄額
まずは月の生活費から確認していきましょう。
3.1 月の生活費
総務省統計局の家計調査によると、70代の家計収支は以下の通りです。なお、今回は70代以上の家計収支が含まれないように、75歳以上の数値は除き、70〜74歳の範囲を70代として言及していきます。
【70代(70〜74歳)の平均支出額】
- 消費支出26万9015円、非消費支出3万4824円
【70代(70〜74歳)の平均実収入】
- 27万5420円
【70代(70〜74歳)の家計収支】
- ▲2万8419円
70代(70〜74歳)の家計収支は、実収入よりも支出額の方が上回っているのが現状です。具体的には、平均で約2万8000円の家計赤字となっており、前章で紹介した平均年金受給額を考慮すると、年金収入のみで家計を賄うのは厳しいといえるでしょう。
特に70代の国民年金平均受給額は約6万円であったため、今回の支出額で生活するには年金収入以外の収入源を確保する必要があります。
3.2 平均貯蓄額
次に平均貯蓄額を確認していきましょう。
※なお、これから確認する金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
【70代二人以上世帯の平均貯蓄額】
- 平均:1923万円
- 中央値:800万円
平均では約1900万円ですが、より実態に近い中央値では800万円という結果になっています。中央値が示す800万円という金額は決して低い水準ではありませんが、月の家計収支が▲2万円で維持されると考えた場合には十分とは言えない可能性があります。
加えて、病気や介護といった思わぬ出費が発生することも踏まえると、貯蓄の減りが早まることも想定されます。必要に応じて収入源を増やしたり家計収支を見直したりといった対策を考えるのも選択肢のひとつです。
また、今回の調査によると70代のすべての世帯で十分な貯蓄を保有しているわけではないことも確認できます。このような世帯では、家計赤字が続くと生活が困難になる可能性があるため、より早い段階での収入や支出の見直しが必須といえるでしょう。

