今年も1年がもう少しで終わります。

物価高が続き苦しい中ではありますが、今はもちろん、老後に向けた貯蓄もしたいところ。とはいえ、「老後はまだ先だから実感がわかない」「後のことだから老後資金はつい後回しになる」という方も少なくないのでしょうか。

年齢を重ねていき、いつかはリタイアして老後生活となる可能性は誰しもあるもの。老後生活の柱は年金と貯蓄ですが、その備えは現役時代からおこなわなければなりません。

今回はみんなが考える「必要だと思う老後の生活費」を確認しながら、現代シニアの貯蓄と年金の平均額をみていきます。

1. 「ゆとりある老後の生活費」は平均で「+月約15万円必要」

生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(2025年度)によると、夫婦2人で老後生活する場合、必要と考える生活費は平均でそれぞれ以下の通りでした。

1.1 老後の月の生活費

  • 最低日常生活費:平均月23.9万円
  • ゆとりある老後生活費:平均月39.1万円(うち、最低日常生活費以外に必要と考える金額が平均月15.2万円)

まず、最低日常生活費で平均約月24万円です。光熱費や食費、交通費、医療費など日々の生活費だけでもかかりますよね。

「ゆとりある老後生活費」で老後必要だと思う金額については、月15.2万円上乗せをして、平均で月約39万円となりました。

「ゆとり」の内容とは旅行やレジャー、日常生活費の充実、趣味や教養、身内との付き合い、耐久消費財の買い替えなどです。月約39万円の年金収入があるか…と考えると不安に思う方も多いでしょう。

では、実際に現代の60~70歳代のお金事情を確認します。