貯金が得意な人はお金を衝動的に使ってしまわないように「別の場所に管理する」というのがよくみられるパターンです。

これは、お金を簡単に使えないように制約を付けることで、お金を強制的にためていくというケースも含まれています。つまり、お金の保管場所を確保して「ハードル」を設けているわけです。キャッシュレス化の「シームレス」とは真逆の動きです。

誰が最後に笑うのか

ここまで見てきたように、キャッシュレス化はお金をこれまで以上により回転させるためのツールです。

「金は天下の回り物」というようにみんなが使ってこそ経済が潤います。政府としてはお金が回転することで経済が活気づくので推進派であることは間違いないでしょう。

お金を提供する側からするとキャッシュレス化は便利なツールです。例えば、金額にもよりますが、補助金や交付金を現金化させずにプリペイドカードなどにチャージをして使用させれば、支払ったお金を追跡することができます(ただし、プリペイドカードには上限設定がある)。これもお金の「管理者」からすれば都合がいいことに他なりません。