6. 月2万円超の赤字をどう補う?「資産寿命」を延ばすための考え方

データで見たように、平均的な後期高齢シニア夫婦の家計は毎月約2万円の赤字であり、年金収入だけでは生活費を賄いきれない現実があります。 長くなる老後生活に備え、資産寿命を延ばす工夫が不可欠です。

インフレによって預貯金の価値が実質的に目減りするリスクも考慮し、資産を守るための対策が求められます。 「人生100年時代」を安心して生き抜くためには、健康寿命と資産寿命を両輪で延ばしていく視点が大切です。

また、認知症などにより判断能力が低下すると、金融機関の口座が凍結され、自身の資産を自由に動かせなくなる「資産凍結リスク」も高まります。

元気なうちに任意後見制度や家族信託といった法的な資産管理の方法を検討してみるのも一つの手です。 もしもの時の資金計画や、家族との協力体制を事前に整えておくことで、将来への不安を和らげることができるかもしれません。

年金の繰下げ受給や老齢年金生活者支援給付金など、シニアを対象とした公的制度もあります。こうした情報に関心を持ち、必要に応じて活用を検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

マネー編集部貯蓄班