今年も残すところあとわずかとなりました。年末年始の準備を進める中で、将来のお金について考える方も多いのではないでしょうか。特に30代、40代の方にとっては、老後の生活を支える年金制度は関心事の一つでしょう。
来月は2カ月に一度の年金支給月ですが、実際にいくら受け取れるのか、自分の場合はどうなるのか、具体的なイメージは湧きにくいかもしれません。公的年金は国民年金と厚生年金の2階建て構造になっており、現役時代の働き方が将来の受給額に大きく影響します。
本記事では、最新のデータをもとに、年金の平均受給額や所得に占める割合などを詳しく解説します。ご自身のライフプランを考えるきっかけとして、ぜひご一読ください。
1. 国民年金と厚生年金、2階建てのしくみ
公的年金は、基礎部分となる「国民年金」と、上乗せ部分にあたる「厚生年金」から成り立つ2階建て構造です。
国民年金は原則として、国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人が加入対象で、年金のベースとなります。国民年金保険料（※1）は全員一律です。
厚生年金は企業や官公庁などで働く人たちが、国民年金に上乗せして加入する年金です。毎月の給与や賞与に応じた年金保険料（※2）を納めます。
国民年金保険料を全期間（480月）納めると、65歳以降で満額（※3）の老齢基礎年金を受け取ることができます。未納期間があった場合は、その月数に応じて満額から差し引かれるしくみです。
厚生年金は、「年金加入月数」と「納めた保険料」により、老後の年金額が決まります。
※1 国民年金保険料：2025年度は月額1万7510円
※2 保険料額は標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算される
※3 国民年金の満額：2025年度は月額6万9308円
