大学1年生を待ち構える「自己責任」と「トラブルの種」

第一が、自分を成長させることだ。「学生時代に頑張ったこと」を面接で聞かれた時に「ボーッと生きていました」と答えるようでは、採用されないだろう。「学生時代は○○に打ち込みました。その結果、以下のように成長することができました」と答える学生を企業が優先的に採用するからである。

そもそも大卒は高卒よりも給料が高い。それでも企業が大卒を採用するのは、大学時代に成長していることを期待するからである。「ボーッと暮らしていたので成長していません」と答えるようでは、「それなら君を採用せずに、高卒を安い給料で雇う」と言われてしまうだろう。

学生時代をボーッと生きる自由はあるが、その結果として就職活動に失敗したとしても、それは君の自己責任だ。そして、それが君の一生の間にもらえる給料を何千万円か減らすかもしれないが、それも自己責任だ。

残りの二つは、単位をしっかり取得することと、貯金をすることだ。4年生は就職活動で忙しいから、4年分の勉強を3年間で頑張って終えることと、就職活動中はアルバイトをしなくて良いように貯金をしておくことが大切だ。

これも、やらない自由があるが、そうなれば4年生になってライバルが就職活動に専念している時に講義やアルバイトに忙殺されることになるだろう。その結果は悲惨なものかもしれないが、それも自己責任だ。

詐欺などに注意

若者は詐欺師のターゲットとなりやすい。大金を持っているわけではないが、警戒感が薄いので楽に騙せるからだ。世の中に「必ず儲かる話」などないのだ、ということだけは、しっかり覚えておいてほしい。おいしそうな儲け話を耳にしたら、契約する前に学生課に相談すること。「前にも同じ話に騙された学生がいたよ」と教えてくれるかもしれないから。

あるいは、188番に電話をしても良いだろう。これは「消費者ホットライン」と呼ばれるもので、金に関するトラブルなどの際に電話をすると、身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を紹介してくれる、頼もしい存在だ。番号は「イヤや」と覚えておこう。

詐欺以外にも、気をつけることは多数ある。たとえば、マルチ商法には手を出さない方が良いだろう。マルチ商法とは、ある商品の販売員となり、販売すると手数料が入り、加えて友人知人等を販売員として勧誘すると売主からキャッシュバックを得られる、という制度だ。

制度自体は問題ないのだが、販売員になるための入会金が必要で、それが回収できない場合も多いと聞いている。入会金などを回収するために、友人知人を強引に勧誘して販売員とする人もいるようだが、そうなると人間関係が壊れてしまい、失うものが大きすぎる。

デート商法にも要注意だ。高額商品を買わせる目的で異性に接近して親しくなり、プレゼントをおねだりする輩がいるのだ。相手は当然に意図を隠しているから、学生が本気で恋愛感情を持ってしまう場合も多いようだ。

しかし、いくら好きであっても、不自然に高額なプレゼントをおねだりするような相手とは付き合わない方が良いだろう。仮にデート商法でなく、相手も本当に学生のことが好きだったとしても、不自然に高価なプレゼントをおねだりするような相手と付き合っていると幸せな人生が送れない可能性も高そうだから(笑)。

以上の他にも、金銭トラブルに巻き込まれる学生は数多いようだ。困ったことや怪しいと思ったことがあったら、迷わず学生課か「188」に相談してみよう。

インターネットに注意

参考記事

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
なんだ、そうなのか! 経済入門
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(雑誌寄稿等)
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