2. 年金生活者支援給付金はいくら受け取れる?2カ月分1万900円が上乗せされる人の条件とは

2025年度の年金生活者支援給付金は、物価の変動などを反映し、給付基準額が前年度から2.7%引き上げられています。

  • 老齢年金生活者支援給付金(月額):5450円(前年度比+140円)
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級 6813円(同+175円)、2級 5450円(同+140円)
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円(同+140円)

ただし、実際に支給される金額は、この給付基準額を基に、保険料を納めた期間などに応じて個別に計算されます。

例えば、老齢年金生活者支援給付金の対象者で、給付基準額の満額を受け取れるケースを考えてみましょう。

その場合、次回の年金支給日である12月15日には、2カ月分にあたる1万900円が年金に上乗せして支給されます。

※この金額は10月分と11月分の合計額です。

2.1 参考:前年度(2024年3月時点)の平均給付月額

参考として、厚生労働省年金局の『令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』に記載されている、2024年3月時点での平均給付月額は以下の通りです。

  • 老齢年金生活者支援給付金:4014円
  • 障害年金生活者支援給付金:5555円
  • 遺族年金生活者支援給付金:5057円

3. 12月15日に年金生活者支援給付金が上乗せで支給される人の具体的な条件

「年金生活者支援給付金」は、基礎年金を受け取っており、かつ年金を含む収入が一定の基準額に満たない方々を対象として、年金に上乗せして支給される制度です。

年金生活者支援給付金制度

年金生活者支援給付金制度

出典:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

3.1 老齢年金生活者支援給付金の支給要件

【支給要件】

  • 65歳以上で老齢基礎年金を受給していること
  • 同一世帯に住む全員の市町村民税が非課税であること
  • 前年の公的年金などの収入額(※1)と、その他の所得の合計額が、以下の基準額以下であること
    • 昭和31年4月2日以降に生まれた方:90万9000円以下
    • 昭和31年4月1日以前に生まれた方:90万6700円以下(※2)

※1 障害年金や遺族年金といった非課税収入は、この収入金額には含まれません。
※2 収入額が一定の範囲内(昭和31年4月2日以降生まれの方は80万9000円超90万9000円以下、昭和31年4月1日以前生まれの方は80万6700円超90万6700円以下)に該当する方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される仕組みです。