3. 室内で楽しむ「球根の水耕栽培」の育て方

水耕栽培で芽を出している球根の写真

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3.1 容器を準備する

水耕栽培の容器は、透明であることが大切なポイント。根が伸びる様子や水の残量を一目で確認できます。

水耕栽培用の容器は、球根の底部を水に「触れるか触れないか」の位置に固定できるものが理想的。水耕栽培の専用ポットを利用すると便利です。

3.2 球根の冷蔵処理

水耕栽培する前に、球根を紙袋に入れて、冷蔵庫で1〜2ヶ月ほど冷やしましょう。冬の寒さを一時的に体験させることで、気温が高い室内に出したときに休眠から覚め、発芽しやすくなります。

今すぐに育て始めたい方は、低温処理済の水耕栽培用球根を購入するとよいでしょう。

3.3 置き場所

開始直後は、土の中と同じ環境にするため、最初の数週間は玄関や北側の部屋など、涼しくて暗い場所に置きましょう。根が十分に伸び、芽が数cm程度出てきたら、柔らかい光の当たる明るい場所へ移動させます。

暖房で室温が高すぎる場所に置くと、花が一気に開ききったり、茎が徒長したりする原因になるため、少し涼しい場所のほうがおすすめです。

日当たりのよい場所に置くときは、水が入っている部分の外側を布や鉢カバーなどで覆っておくと、苔の発生や収れん火災を防ぎ、安全かつ見栄えよく栽培できます。

3.4 水換え

水は週に1度程度を目安に交換しますが、濁りが見えたらすぐに水を変えましょう。とくに根が出始める初期は水が汚れやすいため、こまめなチェックが必要です。

市販の根腐れ防止剤を入れておくと、水を清潔に保ちやすくなります。水換えをする際は、伸びた根を傷めないように気をつけましょう。

4. 日々の小さな変化が楽しい球根の水耕栽培で春を先取り

球根の水耕栽培は、室内で土を使わず、初心者でも手軽に始められるのが魅力。水中で力強く伸びる白い根や、日に日にふくらむ芽など、小さな発見に植物の生命力を感じることができます。

やがて開く花を待つ時間は、外の寒さも忘れるような癒やしのひとときになるでしょう。お気に入りの球根を選んで、春を先取りしてみませんか。