住民税非課税世帯に該当すると、医療費の自己負担軽減や国民健康保険料の減額など、様々な経済的支援を受けられます。東京23区では65歳以上の単身世帯で年収155万円以下、夫婦世帯で211万円以下が目安です。

高額療養費制度では自己負担限度額が大幅に引き下げられ、国民健康保険料も最大7割軽減されるなど、低所得世帯の生活を支える重要な仕組みとなっています。該当するか不明な場合は市区町村窓口で相談可能です。

1. そもそも住民税非課税世帯とは

住民税非課税世帯とは、世帯全員が住民税を課税されていない世帯のことです。住民税には「所得割」と「均等割」の2種類がありますが、一定の所得以下の場合、両方とも非課税になります。

非課税となる基準は自治体によって多少異なるものの、おおむね以下のような世帯が該当します。

  • 生活保護を受けている方
  • 障害者、未成年者、寡婦・ひとり親で前年の合計所得金額が135万円以下の方
  • 前年の合計所得金額が市区町村の定める基準額以下の方

この制度は、低所得世帯の経済的負担を軽減するためのものです。非課税世帯に認定されると、国民健康保険料の減免や高額療養費制度での自己負担上限額の引き下げ、給付金の支給対象になるなど、さまざまな支援措置を受けられる場合があります。

2. 【65歳以上】東京23区で住民税非課税世帯になる年収のボーダーライン

住民税非課税世帯に該当する年収のボーダーラインは、お住まいの自治体や世帯構成などによって異なります。以下では、東京23区を例に年収のボーダーラインを紹介します。

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東京23区・住民税非課税の対象について

出所:厚生労働省「住民税世帯非課税の対象者等」

65歳以上の単身世帯は155万円、65歳以上の夫婦世帯は211万円です。「155万円の壁」「211万円の壁」などと呼ばれることもあり、これは住民税非課税世帯に該当することで、行政からの支援を受けられるかどうかが決まる「壁」です。

3. 住民税非課税世帯が受けられる行政支援

住民税非課税世帯は経済的な余裕がないと解されるため、行政からさまざまな支援を受けられます。以下で、医療費関連の支援について見ていきましょう。

3.1 高額療養費制度の自己負担限度額の軽減

70歳未満の住民税非課税世帯では、高額療養費制度の自己負担限度額が低めに設定されています。1カ月あたり3万5400円、多数回該当(4回目以降)は2万4600円です。

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高額療養費制度について

出所:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

70歳以上の方の場合、外来の月額上限は8000円、入院を含めた場合は2万4600円となっています。さらに、低所得者に該当する場合は自己負担限度額が1万5000円と、さらに低く設定されます。

3.2 国民健康保険料の軽減

世帯の国民健康保険加入者数と加入者の所得金額により設定された基準に基づき、均等割額と平等割額の合計金額が7割・5割・2割軽減されます。

保険料均等割額の減額制度について4/4

保険料均等割額の減額制度について

出所:品川区「保険料均等割額の減額制度」

このように、住民税非課税世帯は医療費や保険料負担の軽減など、さまざまな形で支援を受けられます。「自分は住民税非課税世帯に該当するのか判断できない」という方は、お住まいの市区町村で相談してみてください。

4. おわりに

住民税非課税世帯かどうかの判断は、お住まいの自治体や世帯構成によって異なります。東京23区の場合、65歳以上で単身155万円、夫婦211万円が目安ですが、他の地域では基準額が異なる場合もあります。

該当すると高額療養費制度で70歳未満は月3万5400円、70歳以上は外来8000円まで自己負担が軽減されます。また国民健康保険料は所得に応じて最大7割減額され、家計負担が大きく軽くなります。

自分が対象かわからない方は、市区町村の窓口や公式ウェブサイトで確認しましょう。申請が必要な支援もあるため、早めの相談が重要です。これらの制度を活用することで医療費負担を抑え、安心して生活できる環境を整えられます。

参考資料

柴田 充輝