【次の年金支給日は12月15日】厚生年金＋国民年金「月10万円」に満たない人は21.2％、「月20万円以上」をもらう人は何％いる？ 60歳代・70歳代の約3割は「年金だけでは日常生活費もカバーできない」と回答

4. 厚生年金＋国民年金「月10万円未満」の人は21.2％、「月20万円以上」の人は何％？

厚生年金の受給額は、加入期間の長さ、およびその間の収入により大きな個人差が出ます。

ここからは厚生年金（国民年金部分も含む）の年金月額分布を見ていきましょう。

厚生年金の受給額ごとの受給権者数

厚生年金（国民年金を含む）の受給権者（男女全体）における年金額の分布は、以下の通りです。

つまり、高額受給者である「20万円以上」の人よりも、「10万円未満」の受給権者の方が多いのです。

公的年金のみで老後を暮らす場合、現役時代と比べて収入は大幅に少なくなるのが一般的です。

年金生活が始まってから慌てることがないよう、具体的な資金計画を、ゆとりを持って立てておくことが大切になるでしょう。

ここで紹介した割合は、厚生年金（国民年金を含む）を受給している人に限ったデータです。

これに国民年金のみを受け取っている人々（平均年金月額：約5.8万円）を含めて全体の受給権者で考えると、「月10万円未満」の割合はさらに増え、逆に「月20万円以上」を受け取っている人の割合はさらに減ることが推測されます。

ここまで、厚生年金＋国民年金が「月10万円」に満たない人と「月20万円以上」をもらう人の割合について解説しました。

厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年金が「月10万円」に満たない人の割合の方が多い状況にあります。

また、男女別で「厚生年金＋国民年金」の平均月額を見てみると、男性16万6606円、女性10万7200円となっており、女性の方が6万円ほど少なくなっています。

ここから、税金や社会保険料が天引きされると手元に残る年金額はより少なくなることが考えられます。

受給できる年金額には個人差があるため、日本年金機構の「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」でご自身の年金情報をよく確認しておきましょう。

安達さやか