報道を見ていると、「バカッター」「バイトテロ」と騒がれるような画像や動画を撮影した人たちの多くが、「友人しか見ないだろう」と軽く考えて投稿したようです。しかし実際は、「ゴミ箱に捨てた魚を取り出して調理した動画」や「冷凍室に入った画像」に驚きや不快感を覚えた人たちが次々とシェア・拡散したため、あっという間に話題となりました。

アメリカの心理学者であるスタンリー・ミルグラム氏の、「人は6人を通じれば、間接的にではあっても世界中の人たちと知り合いになる」という研究発表からもわかるように、何らかの情報が世界中の人々に広まるのは、意外と簡単なことでもあります。

人に不快感を与えるような画像や動画はもちろんのこと、撮影をする場合には、世界中の人に見られても恥ずかしくないようなものだけをアップするよう心がけましょう。

また、親しい友だちにだけ送ったはずのメールやメッセージが晒されることも多いので、書く内容や送る画像・動画には十分に注意することも大切です。

「楽しいノリ」が招くキャリア崩壊

親しい間柄の人と過ごす時間は楽しく、気を許してリラックスできる反面、「素の自分をさらけ出しすぎる」「ノリや雰囲気に流されてしまう」など、注意が必要な時間でもあります。

また、集団心理が働くと、善悪の判断がつきにくくなることが多く注意が必要です。「飲酒して悪ふざけする」「回転寿司で醤油差しを鼻に入れる」など、普段は絶対にしないような行為を防ぐためにも、集団の中にいるときは下記の3点に気をつけましょう。

  • 集団心理が働いていないかチェックしながら判断する
  • 自分の中に違和感がないか、立ち止まってよく考える
  • 自分のしている行動は普段からしている行動なのか、自分自身がその行動に共感できるかを冷静に考える

集団の場合、ひとりひとりの同意を得ずに、撮影した動画を故意または罪悪感なくインターネットにアップすることもあります。その場合、友達の友達、そのまた友達を介して永遠に広がっていく可能性もあるので気をつけましょう。

まとめ

「バカだなぁ」と呆れてしまうような写真や動画も、今回紹介したように、当事者のときには意外と深く考えずに撮影や投稿してしまうことがあるものです。

一時の恥で済むことや苦笑いされて終わること、ラブラブ・イチャイチャで済むようなシーンも、画像や動画に残してしまうと一生残る凶器となる場合があります。画像や動画を撮影するときにはよく考え、ニュースやインターネットで大騒ぎにならないよう気をつけましょう。

山内 良子