厚生労働省では11月13日の社会保障審議会部会にて、高齢者の医療費負担を現役世代と同じ3割負担に拡大するか議論が行われました。現在、後期高齢者の窓口負担は基本的に1割、一定金額以上の収入があれば2・3割となっています。

現役世代の保険料負担が問題視されるなかで、どこまで高齢者に負担を求めるべきなのか検討されているようです。

この記事では、現在の基準で3割負担になる方を詳しく解説していきます。

後期高齢者医療保険の概要についても触れていくため、改めておさらいをしたい方などもぜひ参考にしてみてください。

1. 後期高齢者医療保険について簡単におさらい

後期高齢者医療保険は、75歳以上の高齢者が加入する公的医療保険制度のことです。急速に高齢化が進むなかで、高齢者の医療費を安定的に確保することを目的に2008年に創設されました。

原則として75歳以上の方は自動的に加入するほか、一定の条件に該当する場合は65〜74歳までの方も加入することが可能です。具体的には、後期高齢者医療広域連合から一定の障害状態にあると認定されることで75歳未満でも加入することができます。

次章では、後期高齢者医療保険の窓口負担割合判定の流れについて紹介していきます。