2. 勤労者世帯の貯蓄額は低い傾向がある
前章で解説した平均貯蓄額は、勤労者世帯を含むすべての二人以上世帯が対象でした。
では、勤労者世帯のみの平均貯蓄額はどのようになっているのでしょうか。
なお、勤労者世帯は二人以上の世帯全体の56.5%となっています。
勤労者二人以上世帯の貯蓄額の平均値は1579万円で、前年と比較して105万円(7.1%)増加しています。
中央値は947万円となっており平均値と差があることから、実際の平均額は1579万円よりも少ないといえるでしょう。
二人以上の世帯全体と比べると、平均値・中央値ともに少ないことがわかります。
高齢世帯ほどこれまでの貯蓄の積み重ねがあったり、退職金の受け取りがあったりすることが一つの要因と考えられます。
また、勤労者世帯は教育費や住宅ローンの返済など出費がかさむ傾向があることも貯蓄が少ない理由といえるでしょう。
では、貯蓄額ごとの世帯分布も見ていきましょう。
- 100万円未満:11.1%
- 100~200万円未満:6.1%
- 200~300万円未満:6.2%
- 300~400万円未満:5.5%
- 400~500万円未満:4.6%
- 500~600万円未満:4.8%
- 600~700万円未満:4.8%
- 700~800万円未満:3.4%
- 800~900万円未満:3.5%
- 900~1000万円未満:3.0%
- 1000~1200万円未満:6.6%
- 1200~1400万円未満:4.5%
- 1400~1600万円未満:4.3%
- 1600~1800万円未満:3.0%
- 1800~2000万円未満:3.1%
- 2000~2500万円未満:6.2%
- 2500~3000万円未満:4.7%
- 3000~4000万円未満:5.7%
- 4000万円以上:9.0%
二人以上世帯の勤労者世帯で貯蓄額4000万円以上の世帯は9.0%となっており、二人以上世帯全体の13.9%より少なくなっています。

