3.3 継続できる「投資額」を見つけよう
最も重要なのは、自分が継続できる投資額を選ぶことです。月額10万円の投資は、資産形成のスピードは速いものの、家計に大きな負担となる可能性があります。予期せぬ出費や収入減少があった場合、積立を維持できなくなるだけでなく、せっかく積み立てた資産を取り崩さなければならなくなるリスクもあります。
一方で、月額3万円など金額を抑えていれば、家計への負担が少なく、長期にわたって安定して続けられる可能性が高まります。
最終的には、目標とする達成時期・リスク許容度・継続可能な金額を選ぶことが、適切な投資を選択するポイントになります。最初は少額からスタートし、収入増加に応じて投資額を増やしていく段階的アプローチも賢明な選択肢といえるでしょう。
4. おわりに
投資の世界では、「どれだけ投資するか」と同様に「どれだけ続けられるか」が重要な要素です。新NISA制度を活用した1000万円の資産形成は、月3万円でも月10万円でも可能ですが、その道のりは大きく異なります。
少額でも18年続ければ複利の力で効率的に資産が育ち、多額なら8年で達成できる一方で家計への負担も増します。最も大切なのは、自分のライフプランと照らし合わせ、無理なく継続できる投資計画を立てること。
まずはあなたにとっての「最適投資額」を見つけることが、資産形成の第一歩となります。
参考資料
斎藤 彩菜