負債450万円と聞くとどう感じますか。この負債額は大きい!と感じる人も多いと思います。しかし、実際にこのくらいの負債を背負って社会人になる人も多いのでないでしょうか。
たとえば日本学生支援機構が公表している「日本学生支援機構について(平成30年3月)」によると、いまや2.7人に1人は奨学金を利用しているといいます。金額は人によりますが、私立大学に通っていた場合には400万円前後の金額を借りていたとしても違和感はありません。毎月の奨学金返済がツライと感じている人も少なくないですよね。
そこで今回は、450万円の負債を5年で完済したあるOLに返済のコツを聞いてみました。早めに返済して、将来に向けた貯金に切り替えていきましょう。
返済のスタンスと貯金とのバランス
彼女が背負った負債は、主に奨学金。大学の授業料として使った400万円、そして就活のときにアルバイトがあまりできず、生活が苦しくて借りたという50万円ほどの借金がありました。早く負債を返済してしまいたいと思う一方で、就職した企業で得られる収入はそれほど高くなかったといいます。特に初年度は月収20万円もありませんでした。
さらに彼女は、将来への不安感も強く、貯金は若いうちからしっかりしておきたいと思っていた様子。負債の返済だけに終始せず、きちんと貯金したいと考えていました。しかし、彼女の手取りで都内に一人暮らしという生活ではなかなか厳しいものがあります。
そこで彼女はまず支出のコントロールを心がけることに。それは部屋探しから始まりました。社会人になるにあたり、学生時代を過ごした街を離れ会社の近くへ引っ越す決意をした彼女。最寄り駅から15分ほど歩くアパートを見つけ、毎月の固定費をできるだけ抑えられる物件を借りることにしました。
また、お弁当・飲み物を会社に持参したり、格安スマホを使うことで月々の固定費を徹底的に減らしました。部屋は駅から少し歩きますが、広さは十分。自分の過ごしやすい部屋にして、「早く帰りたい家にした」という彼女。こうすることで会社帰りの寄り道が少なくなり、その分無駄遣いの機会も減るというわけです。
さらに料理を趣味にしようとお料理ブログを開始、自炊するクセをつけるようにして食費を抑えました。こうした「自分の気分」をコントロールすることで出費を少なくする方法を取っていたため、ストレスが溜まりにくかったと話してくれました。
まずは毎月確実に返済して年24万円を返済
彼女の場合、毎月の出費をコントロールしたことで月々の返済を確実にこなすことができました。最初の3年ほどは手取り額として18万円ほどの月収だったといいますが、それでも毎月2万円の返済をしっかり守っていました。返済日がちょうど給料日直後だったのも幸いして、比較的返済しやすかったと言う彼女。先取り貯金の要領で、お給料が入金されたらすぐに返済にまわせていたのも理想的なサイクルだったと言えるでしょう。
この毎月の返済をしっかりすることで返済サイクルの基礎ができ、年間24万円は確実に返済できていました。しかし、「年間24万円では返済に時間がかかりすぎて、完済がいつになるのかと気が遠くなりました」と話してくれた彼女。その気持ちから、毎月ちょっとでも多く返済できないかと考えたといいます。