4. 老後生活で不足する金額は?年金収入との差額をチェック
では、老後生活で不足する金額はいくらくらいになるのでしょうか。最後に、どれくらい赤字になるのか、不足分をどのように補えばよいのかについて見ていきましょう。
4.1 毎月・年金でどれくらい赤字になる?
毎月の家計収支で確認した通り、65歳以上の無職夫婦世帯が平均的な老後生活を行うと、家計収支は毎月3万4058円の赤字になることが見込まれます。
したがって、65歳から90歳までの25年間生きるとしたら、赤字額は合計で1021万7400円となり、この金額を平均貯蓄額である2560万円から賄うことになります。
4.2 不足分をどう補う?積立シュミレーターで将来を試算しよう
ここまでに紹介した平均的な貯蓄額があれば、毎月の赤字は貯蓄で十分にカバーできます。ただし、実際の年金額や貯蓄額は、個人差が大きいため、老後資金の目安を試算し、必要に応じて積立や資産運用を検討しておくと安心です。
たとえば、金融庁が提供している「つみたてシュミレーター」を使うと、毎月いくら積み立てると不足分を補えるのかなどについてあらかじめ把握し、対策を立てることができるでしょう。
5. 老後のお金事情は世帯によって異なる
65歳以上の無職夫婦世帯にとって、老後生活は公的年金からの収入とこれまで貯めてきた貯金額に支えられることになります。
ただし、実際に必要な老後資金や将来受け取れる年金額は世帯によって異なるのも事実です。
まずは将来もらえる年金額を大まかに把握した上で、不足金額を算出し、早いタイミングから資産運用を活用するなどの対策を行っておくことが大切でしょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2024年(令和6年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
マネー編集部貯蓄班