1. 日経平均は半導体関連などが売られ反落

2025年11月14日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比905円30銭安の5万0376円53銭となりました。3日ぶりの反落です。下げ幅は一時1000円を超えました。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均やハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が下落しました。連日で最高値を更新していたため利益確定や持ち高調整の売りが出やすい局面でした。人工知能(AI)銘柄などに売りが広がりました。

この流れを受け、東京市場でも半導体関連銘柄を中心に売りが優勢となりました。アドバンテスト、ソフトバンクグループ(SBG)、東京エレクトロンの3銘柄だけで日経平均を約800円押し下げました。SBGが11日発表した25年4~9月期の連結決算は、純利益が前年同期の2.9倍の2兆9240億円と市場想定を大きく上回りました。しかし、かえってそれが利益確定売りにつながり大幅安となりました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。14日の米株式市場でダウ平均は続落し、終値は前日比309ドル74セント安の4万7147ドル48セントとなりました。米連邦準備理事会(FRB)の高官から追加利下げに慎重な声が目立つことから追加利下げ観測が後退しているとの見方が投資家の間に広がり売られる展開となりました。また、米連邦政府機関の一部閉鎖は終了したものの、発表が見送られている主要な経済指標が依然として公表されていないことから不透明感が続いています。一方で、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発しました。

国内でも半導体関連銘柄は先週に大きく下げていることから、主力銘柄を中心に買い戻しになることが期待されます。とはいえ、積極的に買いに回る材料も少なく、上値が重い展開になりそうです。ただし、心理的節目となる5万円に近づいた場面では押し目買いが入りやすくなっています。

三菱UFJフィナンシャル・グループは14日の取引終了後に2026年3月期(今期)の連結純利益が前期比13%増の2兆1000億円になる見通しだと発表しました。従来予想から上方修正しました。あわせて、期末配当の上積みや2500億円を上限とする自社株買いの実施も発表したことから投資家の関心を集めそうです。

三菱UFJフィナンシャル・グループは従来予想から上方修正しました。あわせて、期末配当の上積みや2500億円を上限とする自社株買いの実施も発表したことから投資家の関心を集めそうです。

日経平均株価

Piotr Swat/shutterstock.com