2. 【2025年の平均】後期高齢者医療の保険料はいくら?
後期高齢者医療制度の保険料率は2年ごとに改定されており、令和6・7年度分についても各広域連合議会で決定されています。
2025年度における全国平均の保険料は、以下のとおりです。
- 被保険者均等割額の年額:5万389円
- 被保険者均等割額の月額:4199円
- 所得割率:10.21%
- 平均保険料額の年額:8万6306円
- 平均保険料額の月額:7192円
令和6・7年度の保険料が上昇した背景には、全国的に実施された制度改正の影響が大きく関わっています。
2.1 全国共通の制度改正による負担増の要因とは?
負担増の要因1:後期高齢者負担率の見直し
後期高齢者医療の給付費のうち、保険料でまかなう割合(後期高齢者負担率)が見直されました。
令和6・7年度は12.67%となり、令和4・5年度の11.72%から引き上げられています。
この見直しは、高齢者の1人当たり保険料と、現役世代の1人当たり後期高齢者支援金の伸び率をそろえ、制度を持続可能にすることを目的としたものです。
負担増の要因2:出産育児一時金支援の仕組み導入
子育てを社会全体で支えるという方針のもと、令和6年4月から、後期高齢者医療制度が出産育児一時金の費用を一部負担する仕組みが新たに導入されました。
この変更により、制度全体では令和6・7年度それぞれで約130億円の影響が見込まれています。
なお、保険料は所得水準や居住する都道府県によって大きく異なります。
次章では、年金収入195万円のケースを例に、地域ごとの保険料について確認していきます。