3. 年金分割、老後の安心を左右するしくみ
年金分割とは、離婚した場合に、結婚期間中の「厚生年金(または共済年金)」の記録を分け、それぞれ自分の年金として計算できる制度です。現金を分けるのではなく、分割された年金記録に基づき、「将来受け取る年金額」がそれぞれ計算される点が特徴です。
対象となるのは、年金の「会社員・公務員が加入する部分」である2階部分にあたる厚生年金・共済年金の報酬比例部分のみで、「すべての国民が加入する年金」である1階部分の老齢基礎年金(国民年金)には影響しません。
3.1 「合意分割」と「3号分割」2つの方法とは?
年金分割には次の2種類があります。
① 合意分割
- 対象:結婚期間中の厚生年金記録
- 方法:夫婦の合意、または家庭裁判所の決定によって割合を決める(最大で1/2まで)
3.2 ② 3号分割
- 対象:一方が「第3号被保険者(主に専業主婦・主夫)」だった期間
- 方法:当事者の合意は不要で、第3号被保険者だった方の請求だけで按分割合が1/2と定められ、年金記録が分けられる
※合意分割の請求期間に3号分割が含まれていれば、その部分は自動的に1/2で分割されます。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)