2. 「資産2000万円」を達成させるための投資シミュレーション

それでは、どのような条件が揃った場合に、積立投資によって2000万円という資産を達成することができるのでしょうか。

利率や投資金額を変えて考えていきます。

2.1 高利率を狙う

1つ目のパターンとして、高利率な商品を狙う場合です。

【積立条件】

  • 積立金額:月額3万円
  • 年利率:9.5%
  • 積立期間:20年間

将来の運用資産額(月額3万円・20年間積立)

将来の運用資産額(月額3万円・20年間積立)

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

【シミュレーション結果】

  • 積立元本:720万円
  • 積立後の総資産額:2032万円
  • 運用収益:1312万円

年利率が9.5%で運用をした場合には、月額3万円の投資であっても20年間で2000万円を達成することが可能です。

ただし、年利率9.5%の運用は、基本的にリスクが大きくなりやすい「アクティブファンド」と言われる商品での運用などで狙うことができる、高利率な状態です。

このような商品による運用はリターンが大きい一方でリスクも大きいため、元本割れをする可能性も高く、そもそも新NISA制度のつみたて投資枠では選択肢としてもほとんどない場合が多いです。

2.2 投資額を変える

2パターン目として、月の投資額を変えて2000万円を目指すケースです。

【積立条件】

  • 積立金額:月額5万円
  • 年利率:5%
  • 積立期間:20年間

将来の運用資産額(月額5万円・20年間積立)

将来の運用資産額(月額5万円・20年間積立)

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

【シミュレーション結果】

  • 積立元本:1200万円
  • 積立後の総資産額:2029万円
  • 運用収益:829万円

毎月の投資金額を3万円から5万円に変えることで、年利率がそれなりに安定的な5%という数字であっても、20年間で2000万円を達成することも可能です。

しかし、月5万円という投資金額は、決して少なくはないため、無理をして捻出をすると継続が難しくなる可能性もあります。

積立投資は継続をすることでリスクを最大限に減らして安定的な資産形成ができるというメリットが活きてくるため、無理な金額設定はしないことをおすすめします。

生活資金にある程度余裕がある人などで、将来のための資産をしっかりと作りたいと考えている人に向いている投資方法と言えます。