1. 日経平均は大幅続伸で5万2000円台へ

2025年10月31日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比1085円73銭高の5万2411円34銭となりました。大幅に3日続伸です。連日で最高値を更新しました。終値ベースで5万2000円台に達するのは初めてです。

日銀が30日まで開いていた金融政策決定会合で利上げを見送りました。植田和男総裁の記者会見でも追加利上げに慎重な姿勢が見られたことから、投資家の間に12月の利上げの可能性は後退したとの見方が広がり、株が買われました。30日にはアップル、アマゾン・ドット・コムがともに7〜9月期決算を発表しましたが、両者とも市場予想を上回る結果だったことから、東京市場でもハイテク株に買いが集まり、日立製作所、村田製作所は大幅高になりました。外国為替市場で円安・ドル高が進んでいることから、輸出関連銘柄も底堅い動きになりました。

今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。日経平均は歴史的な節目となる5万円を突破しました。5万円台を維持しさらに上値を狙えるのかどうかが大きなポイントになります。今週は、国内上場企業の決算発表が相次いで行われます。4日にはNTT、任天堂、三菱商事。5日には伊藤忠商事、トヨタ自動車、日本製鉄。6日にはIHI、リクルートHD、JFEHD。7日にはホンダ、三井不動産、三菱重工業などの決算が発表されます。

「トランプ関税」の影響により自動車大手各社は減益が見込まれています。自動車業界に鋼材を供給する鉄鋼大手も業績が押し下げられることになります。一方で、足元では円安・ドル高傾向にあることから輸出関連企業にとっては追い風。今期の決算にどのように反映されるのか、また通期の決算をどのように見込んでいるのか、発表が注目されるところです。上方修正をするような企業の銘柄は買われるでしょう。ただ、日経平均が急上昇していることから過熱感もあり、利益確定売りも出やすいところです。市場予想を下回る結果となった企業などは急落することもあるので注意が必要です。

国内上場企業の決算発表が相次いで行われます。上方修正をするような企業の銘柄は買われるでしょう。ただ、日経平均が急上昇していることから過熱感もあり、利益確定売りも出やすいところです。

日経平均株価

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