《確定申告不要制度》のポイントを解説！【年金受給者の確定申告】「必要な人」と「不要な人」の違いは？【高齢者世帯の生活意識】大変ゆとりがあるのは「わずか0.6%」

5. 令和シニアが受給している「国民年金・厚生年金」の平均月額いくら？

国民年金や厚生年金といった公的年金の年間受給額が400万円を超える場合、確定申告が必要となります。

年間400万円は、月額に換算すると約33万円ですが、厚生労働省年金局が公表する「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、国民年金の平均月額はおよそ5万円、厚生年金（国民年金分を含む）は約14万円となっています。

これらの数値を比べると、確定申告不要制度の基準である「年金収入400万円超」と、実際の平均的な年金額には大きな開きがあることがわかります。

では、実際に年金収入が400万円を超える人はどのくらいいるのでしょうか。

本章では、現役時代の加入状況によって金額に差が生じることを踏まえ、同資料に掲載されている年金額の分布を確認していきます。

国民年金の平均受給額（月額）はいくら？

国民年金《平均年金月額》

国民年金《月額階級別受給権者》

国民年金は、満額でも月6万9308円で、年額では約83万円となります。

この受給額を考えると、年金以外の所得が年間20万円を超えない限り、確定申告を行う必要はありません。