2025年度に大きな税制改正が行われましたが、老齢年金の所得税についても影響があります。

年金受給者の人の中には、「申告が必要なの?」「会社員はどうなるの?」などの疑問を感じる人もいるでしょう。

本記事では、老齢年金の確定申告について解説します。老齢年金に対する課税や確定申告が必要なケースも紹介しますので、年金受給者の人は確認しておきましょう。

1. 年金から源泉徴収される所得税

老齢年金は所得とみなされ、所得税の対象となります。年金支給時に所得税が源泉徴収される仕組みです。

確定申告について解説する前に、年金にかかる所得税と源泉徴収について確認しておきましょう。

1.1 課税されるのは年金所得

老齢年金の課税対象は年金の支給額(年金収入)ではなく、年金収入から公的年金等控除を差し引いた年金所得です。

  • 年金所得=年金収入-公的年金等控除

公的年金等控除は年齢に応じて次の通りです。

  • 65歳未満(年金収入130万円未満):60万円
  • 65歳以上(年金収入330万円未満):110万円