5. 終活は「今をより良く生きるための計画」
今回は、終活の認知度とイメージに関する調査結果をもとに、「今を生きるための準備」としての終活について解説しました。終活という言葉は9割以上に知られていますが、そのイメージは「亡くなったときのための準備」というネガティブなものが7割以上を占めています。
しかし、人生経験を積んだシニア世代の方ほど、終活を「人生の後半期を生き生きと過ごすための準備」と前向きに捉える傾向があることが分かりました。老後の漠然とした不安を解消するためには、「まだ早い」と思わずに思い立った瞬間から始めるのがベストです。
特に、老後の不安を抱える「おひとりさま」にとって、葬儀や納骨などを事前に支援する自治体のサポート制度は大きな安心材料となります。終活は、老後の住まい、介護、財産管理、友人とのつながりなど、具体的な不安をリストアップし、一つずつ準備を始める「自分らしい未来」を描く前向きな計画です。この機会に、ご自身の「活きるため」の終活を考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年 簡易生命表」
- NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)「第2回 終活意識全国調査 報告書(2024年調査・2025年公開)」
- 兵庫県高砂市「エンディングプラン・サポート事業」
- 神奈川県横須賀市「終活支援センター」
村岸 理美