3. 【シミュレーション】1割負担→2割負担になると医療費はいくら変わる?

医療費負担割合が1割負担から2割負担になる場合、家計にどのような影響をもたらすのかをシミュレーションしてみます。

たとえば、年間医療費総額が15万円の場合、1割負担だと年間1万5000円です。2割負担になると、年間3万円になるため、シンプルに自己負担額が倍になります。年金生活者にとっては、無視できない金額といえるでしょう。

年間医療費総額が60万円の場合、1割負担の場合は年間6万円、2割負担の場合は年間12万円です。年間6万円の負担増となります。

医療費が家計に与える影響を軽減するためにも、意識的な健康増進が欠かせません。そもそも医療機関を受診する機会を最小限に抑えられれば、経済的な負担を軽減できるのはもちろん、QOLも向上するでしょう。

4. まとめにかえて

後期高齢者医療制度の自己負担割合は、後期高齢者医療制度の保険証やマイナ保険証で確認できるため、まず自分の負担割合を把握しておきましょう。

2025年10月以降は配慮措置が終了し、2割負担の対象者は以前より医療費負担が増える可能性があります。年金生活者にとっての医療費増加は家計への影響が大きいため、医療費を抑える工夫が必要です。

効果的な対策は、健康増進による医療機関の受診回数削減です。定期的な運動習慣や栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠など基本的な生活習慣を見直すことで、病気の予防につながります。医療費負担を減らせるだけでなく、生活の質も向上するため、日頃から意識的に健康管理に取り組むことが経済的にも身体的にも重要です。

参考資料

柴田 充輝