2. 社会保険料の逆進性とは?負担のゆがみ
社会保険料の逆進性とは、所得が少ない人ほど、自分の収入全体に占める社会保険料(年金や健康保険料など)の負担の割合が高くなるという性質のことです。これは、本来「所得が多い人ほど負担が重くなる」という税制の累進性の原則から外れた、一種の負担のゆがみに当てはまります。
この現象が起こる主な原因は、社会保険料には上限額(キャップ)が設定されている点にあります。
- 高所得者:収入が増加しても、保険料は上限額を超えて増えることはありません。
- 低所得者:収入の多くを保険料の支払いに充てる必要が生じ、結果的に収入に対する保険料の割合が重くなってしまいます。
高市新総理が「給付付き税額控除」の推進を強く掲げているのは、この逆進性を緩和し、減税と給付によって所得の少ない人々の生活を直接的に支援することを目的としているからです。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)