5. 支出が気になる年金生活…「医療・介護費」はどのくらいかかる?

限られた収入で生活をする年金生活。病気やケガ・介護といった予期せぬ出費への心構えも必要です。

特に高齢になると医療費は増え続け、持病の治療など長期入院や療養が必要になると負担は想像以上に大きくなります。

年代別の医療費を見てみましょう。

予期せぬタイミングの支出となるのが医療費

出所:厚生労働省「医療給付実態調査報告」

厚生労働省の統計でも、70代で年間60万円以上、90歳を超えると100万円超に達することが示されています。

また、現役世代であっても安心はできません。統計上、20代では年間10万円前後、30代でも15万円前後の医療費がかかっています。

金額としてはまだ少ない水準ですが、思わぬケガや病気によって急な出費が必要になることは珍しくありません。

6. 医療・介護費も見据えた「老後の資金計画」を

公的年金は、多くの人にとって老後生活の柱となる収入源。しかし、平均的な受給額を見ても、年金だけでゆとりある生活を送るのは簡単ではありません。

年齢とともに増える医療費・介護費の支出は、家計の不安要素になりやすいものです。一方、貯蓄や資産運用、民間保険などで補う余地もあります。

大切なのは「どのくらいもらえるか」だけでなく、「どのように使い、どう備えるか」を考えること。年金の仕組みを理解したうえで、将来の支出を見越した家計設計を整えておきましょう。

参考資料

マネー編集部年金班