4. まとめ:年金生活の現実を知り、今からできる備えとは
65歳以上の単身無職世帯の多くが、公的年金収入だけでは生活費をまかなうことが難しい状況にあることが見えてきました。月々約2.7万円の赤字という現実は、私たち現役世代が、自分の将来の家計について関心を持つきっかけになるかもしれません。
また、老後の年金額は、現役時代の収入や厚生年金への加入期間によって個人差が大きく現れます。このことから、今の働き方やキャリアの選択が、将来の年金水準という生活の基盤を形作ることを示唆しています。
現役世代が、将来の年金収入と必要な支出を考慮に入れた中長期的な見通しを立てることは、より穏やかで安心できる老後を迎えるための、一歩になると言えそうです。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](2024年)」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
和田 直子