慌ただしい年末を迎え、一年を振り返るこの時期、自身の収入やキャリアについて考える方も多いのではないでしょうか。
2025年9月に国税庁から公表された「令和6年分 民間給与実態統計調査」の結果は、まさに日本のビジネスパーソンの経済状況を示す一次データです。
特に働き盛りの50歳代男性の平均年収は、全ての世代の中で最も高い金額となっており、キャリアの円熟期を迎えている人が多いことが分かります。
しかし、その裏側では、子どもの教育費や住宅ローンといった大きな支出に直面し、さらに貯蓄額には大きな差がある「二極化」が進んでいる現実も見逃せない事実でしょう。
この記事では、最新のデータに基づき、50歳代男性の平均年収の具体的な水準を確認するとともに、資産づくりの課題や、今からできる具体的な対策を解説します。
この年末に、ご自身の経済状況と今後のキャリア戦略を見つめ直すヒントとしてご活用ください。
1. 【最新】50歳代男性の平均年収は?徹底解説
2025年9月26日に国税庁より公表された「令和6年分 民間給与実態統計調査」の結果から、正社員と正社員以外の平均年収、50歳代とほかの年代の平均年収を比較しながら見ていきましょう。
正社員と正社員以外の平均年収、50歳代とほかの年代の平均年収を見ていきましょう。
1.1 正社員(正職員)
正社員(正職員)の平均年収は、以下のとおりです。
- 全体:545万円(前年比2.8%増)
- 男性:609万円(前年比2.5%増)
- 女性:430万円(前年比4.1%増)
いずれも前年比より数パーセント上昇しています。とくに、女性のみに絞ると平均年収は前年比4.1%増えています。
また、男性のみに絞れば平均年収は600万円を超えました。
1.2 正社員(正職員)以外
正社員(正職員)以外の平均年収は、以下のとおりです。
- 全体:206万円(前年比2.2%増)
- 男性:271万円(前年比1.0%増)
- 女性:174万円(前年比3.0%増)
正社員(正職員)よりも平均年収は低いですが、いずれも前年比は増加しています。とくに、女性は前年比3.0%増加です。
1.3 50歳代男性とほかの年代との比較
では、50歳代男性の平均年収はどれくらいなのでしょうか?国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、以下のとおりでした。
- 50〜54歳:709万円
- 55〜59歳:735万円
50歳代男性はほかの年代と比べて平均年収が高いことがわかります。
- 19歳以下:144万円
- 20〜24歳:295万円
- 25〜29歳:438万円
- 30〜34歳:512万円
- 35〜39歳:574万円
- 40〜44歳:630万円
- 45〜49歳:663万円
- 60〜64歳:604万円
- 65〜69歳:472万円
- 70歳以上:380万円
※いずれも男性のみの平均年収です。
唯一平均年収が700万円を超えているのが50歳代男性です。

