4. 家計調査に見る消費支出の動向:物価高でも支出は増加傾向
総務省「家計調査」から、2024年と2025年の四半期ごとの家計消費支出を見ていきましょう。
調査によると、2024年10月~12月期の消費支出は26万2019円で年間最高。年末商戦やイベントが支出を押し上げたと見られますが、2025年も光熱・水道費の増加が続いています。
4.1 四半期ごとの家計消費支出の内訳
〈2024年1〜3月期〉
- 消費支出:247,610円
- 食料:66,081円
- 住居:17,496円
- 水道光熱:22,559円
- 家具・家事用品:8,764円
- 被服及び履物:7,677円
〈2024年4〜6月期〉
- 消費支出:243,336円
- 食料:66,827円
- 住居:18,453円
- 光熱・水道:18,221円
- 家具・家事用品:9,869円
- 被服及び履物:8,202円
〈2024年7〜9月期〉
- 消費支出:243,416円
- 食料:69,872円
- 住居:19,305円
- 光熱・水道:17,231円
- 家具・家事用品:11,276円
- 被服及び履物:6,577円
〈2024年10〜12月期〉
- 消費支出:262,019円
- 食料:74,526円
- 住居:20,942円
- 光熱・水道:18,352円
- 家具・家事用品:10,123円
- 被服及び履物:8,558円
〈2025年1〜3月期〉
- 消費支出:257,021円
- 食料:68,844円
- 住居:17,643円
- 光熱・水道:25,731円
- 家具・家事用品:8,707円
- 被服及び履物:7,416円
〈2025年4〜6月期〉
- 消費支出:254,707円
- 食料:70,089円
- 住居:19,329円
- 光熱・水道:19,641円
- 家具・家事用品:10,225円
- 被服及び履物:8,442円
たとえば、2025年1月~3月期の光熱・水道費は2万5731円をマーク。前年同期の2万2559円から約3000円も増加していることが見て取れます。電気料金の値上がりなどが家計に直接的な影響を与えていることがわかります。
それでも食費・衣類など他項目も増えており、現実志向の消費傾向が読み取れます。
5. まとめ
Z世代は物価高の時代を、「メリハリ消費」や「賢いタイミングでの買い物」で乗り切ろうとしています。
とくにセール期間は、普段は手が届かない「夢につながる買い物」を実現する重要な機会と捉え、柔軟な支払い方法も活用して、欲しいものを手に入れる工夫をしているようです。
物価高という制約がある中でも自分にとって本当に価値のあるものにはお金を惜しまない、Z世代の「マネパ」を重視する賢い消費スタイルが明らかになったといえるでしょう。
参考資料
LIMO・U23編集部