7. 給付付き税額控除「すぐに実現できるものではない」
注目が集まる「給付付き税額控除」は、これまでの制度では支援が届きにくかった低所得層に、支援を確実に行き渡らせる力を持つ、期待の制度と言えるでしょう。
しかし、その導入は簡単な道のりではありません。高市新総裁が就任会見で、この制度について「すぐに実現できるものではない」と述べている通り、制度設計から所得の正確な把握、そして新たなシステム構築が必要であり、数年単位の時間がかかる見通しです。
長引く物価高で国民の生活は依然として苦しく、迅速な生活支援が強く求められています。
実現に時間がかかる給付付き税額控除の議論はもちろん大切ですが、それと同時に、すぐに効果が出る別の対策も並行して進めていくことが、今、政治に最も望まれていることでしょう。
議論の行方を注視しつつ、ご自身の家計状況を改めて確認し、将来の支援策を最大限に活かすための準備を進めていきましょう。
参考資料
- 自民党「もう一度信頼される自民党に 高市新総裁が就任会見」
- X「自民党広報」
- 神戸市 よくある質問と回答「住民税(市県民税)が課税されない所得額はいくらですか?」
- 厚生労働省「令和6年国民生活基礎調査」(e-stat)
和田 直子