国家公務員の退職金は、定年退職の場合、常勤職員で平均2147万円、行政職で2122万円と2000万円を超えています。
勤続年数別では30年以上で2000万円を突破し、老後2000万円問題をクリアできる水準です。
今回は、国家公務員の退職金事情について、定年時だけでなく勤続年数ごとの目安も解説します。
1. 国家公務員の退職金事情
まずは、内閣官房の資料を参考に国家公務員の退職金事情を見てみましょう。
「常勤職員」の退職金を離職理由ごとに見てみると、以下のとおりでした。
- 定年:2147万3000円
- 応募認定:2492万7000円
- 自己都合:303万9000円
事務・技術系の一般職である「行政職俸給表(一)適用者」の退職金は、以下のとおりでした。
- 定年:2122万1000円
- 応募認定:2249万円
- 自己都合:316万6000円
定年まで勤務した場合、「常勤職員」「行政職俸給表(一)適用者」ともに平均支給額は2000万円を超えています。
つまり、国家公務員は定年まできちんと勤務すれば、「老後2000万円問題」はクリアできる計算です。
2. 「勤続年数別」の国家公務員の退職金
公務員は安定しているイメージがありますが、昨今は雇用の流動化や転職市場の発展もあり、公務員から民間企業へキャリアチェンジする人が増えています。
以下で、勤続年数ごとに国家公務員の退職金を見てみましょう。
2.1 「常勤職員」の退職金
「常勤職員」の退職金を勤続年数ごとにまとめると、以下のとおりです。
- 5年未満:246万6000円
- 5年~9年:492万6000円
- 10年~14年:854万9000円
- 15年~19年:1184万7000円
- 20年~24年:1257万5000円
- 25年~29年:1599万3000円
- 30年~34年:2001万7000円
- 35年~39年:2389万3000円
- 40年以上:2311万6000円
2.2 「行政職俸給表(一)適用者」の退職金
続いて、「行政職俸給表(一)適用者」の退職金を見てみましょう。
- 5年未満:143万2000円
- 5年~9年:366万5000円
- 10年~14年:675万4000円
- 15年~19年:x
- 20年~24年:1504万8000円
- 25年~29年:x
- 30年~34年:2075万円
- 35年~39年:2209万9000円
- 40年以上:2167万4000円
3. 他人との比較に意味はない
公務員のボーナスや退職金のニュースは、しばしばメディアで取り上げられます。
しかし、これらの報道に大きな価値はなく、冷静に自分自身のキャリアと資産形成を考えることが重要です。
まず理解すべきは、ニュースで報じられる数字は平均値であり、個々の状況とは大きく異なる場合があるということです。年齢・職種・勤続年数によって実際の金額は大きく変わります。
また、公務員と民間企業では給与体系や福利厚生が異なるため、単純な比較は意味をなしません。
大切なのは、他人と比較することではなく、自分の価値観に基づいてキャリアを設計することです。
やりがいやワークライフバランス、専門性の向上など、何を優先するかは人それぞれです。
資産形成についても同様です。退職金や年金だけに頼るのではなく、早い段階から計画的に貯蓄や投資を始めることが重要です。iDeCoやNISAなどの制度を活用し、長期的な視点で資産を育てていきましょう。
ニュースは参考情報として受け止めつつ、自分自身の人生設計をしっかりと描くことが大切です。
4. まとめにかえて
国家公務員の退職金は確かに安定感がありますが、それだけで将来の安心が決まるわけではありません。
安定した老後生活を送るためにも、自分の価値観とライフプランに基づいてキャリアを選択しましょう。
公務員か民間かではなく、やりがいや収入など何を優先するかを明確にすることが大切です。
老後生活の不安を軽減するためには、退職金や年金だけに依存せず、若いうちから計画的な資産形成を始めることも有効です。
自分軸で人生設計を描き、iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を最大限活用し、長期的な視点でコツコツと資産を育てていきましょう。
参考資料
柴田 充輝