2019年2月14日に行われた、株式会社マイネット2018年12月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社マイネット 代表取締役社長 上原仁 氏

通期業績推移

上原仁氏:みなさまこんにちは。本日はようこそお集まりくださいました。本日は、2018年12月期通期の決算発表及び2019年そして中長期に向けた方針についてお話を差し上げたいと思います。

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まず、通期の業績といたしましては、増収及び通期黒字を達成することができました。

当初、ご覧のとおり、2018年の第1クォーターに大きなインシデントがございました。不正アクセスのインシデントでみなさまに大変ご心配とご迷惑をおかけし、その時点で想定しましたのが大幅な赤字でございました。

ただし、その後しっかりと現場また経営のメンバーが一丸となって業績回復に向かいましたところ、しっかり下期に利益をV字回復させることができ、結果として通期黒字かつ前年比で増収を達成することができました。このマイナスからプラスへを実現できたというところが今回一番大きなハイライトです。

第4四半期ハイライト(経営)

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その中で、それぞれを分解してご案内申し上げます。

まず業績、売上・利益ともに業績予想のレンジ内での着地となっております。前回第3クォーターの発表時にご案内申し上げた予想のとおりに動くことができました。それに伴って、黒字の達成を実現しております。

続いて財務の面で一つうれしいお知らせがございます。これまで多くの個人投資家のみなさま、機関投資家のみなさまに、さまざまな対話をさせていただいておりました。今回機関投資家のみなさまに大変多くのポーションをお持ちいただけるようになったことが、前クォーターからの大きな変化になっております。前クォーター20パーセント弱だったところから40パーセント強のポーションを機関投資家のみなさまに応援いただけるようになりました。今後も、しっかり長期に応援いただける投資家さま・株主さまに保有していただけるようにIR活動を進めてまいりたいと考えております。

続いて組織面で、第2クォーターの時点で発表させていただいておりました、当社のAIにまつわる取り組みを牽引しております「AIスタジオ」についてです。こちらで現在、4タイトルのゲームタイトルの運営を進めております。ゲームタイトルのRPA化及びAI化を圧倒的に推進していくというチームで、こちらに2本タイトルを追加したところ早くもその導入が進んでおります。すでに今回の事業計画の見直し段階でこの4タイトルとも、1年以上の運営長期化、長寿化を実現できているということになります。

基本的に当社が運営を続けるということはイコール利益が出ている、キャッシュフローが生み出せているという状態のことを意味します。1年間さらに利益、キャッシュフローを積み増すことができたということを4タイトルですでに実現しております。今回、この18年度の取り組みを経て、19年・20年と当社の全37タイトルと今後積み上がっていくタイトルたちに、このAI・RPAへの取り組みを注入してまいりたいと考えております。中長期にわたって、意味のある成果を上げることができたのがこの部分になります。

第4四半期ハイライト(事業)

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続きまして、事業サイドです。

まず仕入に関しては10月に1タイトルを仕入れました。11月・12月に見通していた仕入がありましたが、月ズレが発生したことによってこのクォーターは1本となりました。続いて、サービスの運営に纏わるところでは、こちらも前クォーターでご紹介をしておりましたとおりグロースチーム方式を導入し始めております。

ゲームは、運営段階に入りましても、ライブの運営と、クォーターごとに新機能の開発をして新しい遊びを投入していく部分に分かれます。

当社ではこれまで1つのチームで行っていたのですが、今回グロースチームをライブチームとは切り分けて設定し、グロースチームに強いメンバーをしっかり充てていくというところを取り始めたところ、大変高い成果を生むことができました。イヤー・オン・イヤーでグロースの売上高が100パーセント。すなわち横ばいをキープできるということを実現しております。2019年度は15チームでグロースチーム体制を敷いて、より1タイトルごとの売上が横ばいにキープされていくことを目指してまいります。

その上で、当社が多数タイトルを運営しているからこそ身に付けることができているアセット群(共通の共有財産、全タイトルに使える共有財産たち)に関しても、データ分析、相互送客、イラストアセット、サーバーコスト圧縮という、4つの領域では、社内の管理会計上で申しますと、1つのアセットごとに5,000万円以上の利益を貢献することができているという状態です。このGSアセットあってこその、当社の長期運営というのが証明できてきているというところが、大変うれしいお知らせになっております。

売上高推移(四半期)

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決算概要です。

今クォーターは、これまでの事業モデルのとおり、積み上げで成長軌道に乗っております。順調に推移して前年同期比で増収です。

今回クォーター・オン・クォーターでは少し下がっているように見えますけれども、第3クォーターは、前クォーターの時に発表しておりましたとおり、季節要因でグッと上がったところがございました。その分第4クォーターで下がったように見えますが実際のところしっかりとこれまでと変わらぬ事業モデルで進んでおります。

EBITDA・営業利益推移(四半期)

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EBITDAと営業利益です。

当社ではタイトルごとの収益性を見るためにEBITDAを大変重視しております。15四半期連続でEBITDAの黒字、しかも大規模なインシデントがあったタイミングさえも、しっかりとEBITDA黒字の状態を保ち、そのうえで下半期に関しては、V字回復をして、強い事業モデルを証明させていただきました。

営業利益増減分析(四半期)

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続いて営業利益の増減です。前クォーターは季節要因で大きくなっていましたが、今クォーターは売上が一定減少するもののコストも圧縮する、新たなタイトル部分の売上増とコスト圧縮を重ねて、しっかりと営業利益を作ることができている状態です。

損益計算書(四半期)

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収益性の指標であるEBITDAマージンです。EBITDAマージンが今クォーターだけで見ても12.8パーセント。実際は、まだまだインシデントの影響を残しているスタジオチームの部分が少し下げておりますが、安定的に運営しているチームに関してはEBITDAマージン20パーセントあたりをしっかりキープできているという状態です。ここからインシデントの影響を残しているチームがさらに復活していくことによって、まだまださらに高収益の構造を作っていける状況だと考えております。

費用推移(四半期)

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費用の推移。

先ほどのGSアセットの注入によってどんどん利益率が高まる、ないしは費用の額が下がっていくことが実現しておりますが、とくに今回顕著なのはサーバー費用のところです。クォーター・オン・クォーターで4,000万円の圧縮ができております。そのサーバーコスト圧縮にまつわる取り組みを全社展開を進めることによって、とくにGMGタイトルにおいて、かなりの圧縮をすることができ、利益に貢献をしています。今回単発のものでなく、新たに加わってくる仕入タイトルにおいてもその効果が出てくるもので、本当にたゆまぬ努力で、コストを最適化し続けるという経営のアクションをとり続けてまいります。

従業員数推移(四半期)

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従業員数は今回、622人となっております。これまでもそうなのですが、運営のタイトル数に合わせて安定的に推移できる柔軟な構造をキープしております。

2018年重点施策の成果

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では続きまして、2018年12月期の振り返りをさせていただきたいと思います。2018年の年初、この三つの重点施策を宣言をさせていただいておりました。

1つ目は再設計型ないしは再生案件と表現することができる再設計型の増加というものが一つ。

2つ目がグローバル。グローバル配信を当社が担っていきますというのが一つ。

3つ目がプロフィットシェア方式。パブリッシャーさまに配信名義と売上が残ったままで、運営のディレクションを当社が引き取り、仕上がる利益の半分を当社が得るというかたち、半分を残すというかたちです。この方式の3つを施策として打ち出しておりました。

実際2018年中の仕入の多くが、この3つの重点施策にあたるものになりました。再設計型に関しては、2018年9タイトル仕入れたうちの3タイトルが再設計型のものになりました。この再設計型は、おおよそ6ヶ月の間赤字ないしは赤黒を行き来するような状態の再設計期間をおきます。この6ヶ月を過ぎたところから利益を出すという動き方をしております。

すでに3タイトル中1タイトルはこの6ヶ月の再生・再設計期間を経て、黒字を出せる状態になっていることを証明できております。残る2つについても、今着々と黒字状態に戻るように進んでいる状況です。

続いてグローバル。こちらは新たな取り組みとして、日本国内で配信されている人気タイトルを当社がお預かりして海外向けに再設計をして、海外ローンチしていくという施策を進めております。とくに、みなさまもよくご存知なあるタイトルを当社で海外ローンチさせていただくという契約を結び、今現在ローンチに向けて開発中でございます。上半期から下半期の間ぐらいに、朗報をお出しできるかなというふうに考えております。

3つ目。プロフィットシェア。こちらがとくに多かったです。プロフィットシェア方式で4タイトル、あとレベニューシェア方式を含めると合計6タイトルです。シェア方式でリスク分散型での仕入を行いました。それぞれ大変よい結果を生んでおります。

当社での利益貢献はもちろんのこと、パブリッシャーさまにとってもしっかりブランドをキープしながら、売上高もキープすることができるということで、大変業界の中で喜んでいただける施策ソリューションになってきております。こちらの方式は今年度も引き続き重ねてまいりたいと考えております。

これらによって、しっかりとこの仕入範囲の拡張というのを実現できたというのが、2018年の1つのトピックスとなっております。

タイトル仕入とエンディング①

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ではその仕入の進捗をご案内申し上げます。

まず、今回、1タイトルでした。当社は今現在「100タイトル100チーム10年空間」というのを事業目標にしておりますが、100タイトルに積み上げていくための、実際の方程式づくりをこれまで進めてきております。

これまで月平均1本ペースで仕入をしておりました。そのペースというのは実際変わっておりません。ファネルマネジメントを行ってソーシングしたところから、提案・契約・移管というふうに回しております。

今回11月・12月分は月ズレ、また、エンディングが2タイトルございましたことによって運営タイトル数が1つ減るという状態になりました。ここの構造について、今日少しみなさまにご案内を申し上げたいと思っておりますが、先に少し申し上げておきますと、本日2月14日に発表したものも含めて1月・2月は順調に仕入が進んでいる状況でございます。

タイトル仕入とエンディング②

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我々のタイトル数が積み上がるということはすなわち利益が積み上がるということとニアリーイコールです。

仕入によるタイトル数の積み上げと同時に、長期運営してきたもののエンディングを迎えてしまうタイトルもございます。この差し引きが当社にとっては積み上げになってきます。この、3クォーターほどの間は、エンディングが続きます。これはパブリッシャーさんとの間で、もともと3年、4年前の契約において、その時点でエンディングすることが決まっていたものであったりとか、当社がどうしてもアンコントローラブルなものを残していた時代のタイトル達のエンディングが一定続くことになっております。

ただ、ここから先、2019年の後半以降に関して、当社の中ではこの10年空間計画を全タイトルにおいて敷いて、しっかり1本1本のタイトルがより長く、より積み上がっていくように布石をうっております。もちろん当社のGSアセットを注入することで実現しているわけですが、長寿化のためのアクションを取ることで、その成果が実際のタイトル数の増加に影響するタイミングが2019年第3クォーター以降あたりとなっております。

実際はこの取り組みを2018年の中盤から進めていく考えだったのですが、インシデントがございました。インシデントによって、3-4クォーターどうしても後ろに倒れて、これら仕入ペース増と長寿化の2つの戦術を進行するにいたりました。その進行については現時点で大変順調に進み始めておりますので、次の次くらいのクォーターあたりからどんどんとタイトル数が積み増されていくという構図をみなさまにお示しできるかと思っております。

タイトル売上成長:グロースチーム方式の検証

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また、前半の方でも申し上げましたが、グロースチーム方式の検証がうまくいったというのは、朗報の中でも大変大きなものの一つです。潜在力の高いタイトルをデータ分析で抽出しております。その潜在力の高いタイトルを選定してグロースチームを設定する。このグロースに強いメンバーを少人数ながらそのチームに充ててグロースの余地を作りに行くということをやります。

その余地の作り方はデータ分析に基づく新機能開発やAI化を進めることによってタイトル売上成長の再現化を図っていく。このグロースチーム方式を全現行37タイトル中15タイトルにおいて今回遂行することを決定しております。これまでの97-98パーセントマンスオブマンスという逓減をじわりじわりと上に上がるような状態になっております。今回の15タイトルでのグロースチーム方式の注入によって、その逓減パーセンテージ自体を上げに行くということを進めている状況にございます。

投資回収の実績(タイトル買取)

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投資回収の実績です。

2014年、2015年、2016年と重なってきた仕入分、これらの回収はすでに全額回収が済んだ状態です。しかもまだまだ元気なタイトルたちがおりますので、まだまだプラスのキャッシュフローが生まれてくる状態です。2017年は、みなさまにもご案内していた、良くない成果がありましたが、それをリカバーして2018年以降のものについては再び回収がうまく進んでいるという状況です。

投資回収の実績(企業買収)

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そして企業買収型で買収したもの。まずポケラボの案件はもうかなりプラスの結果を出している状態です。また、昨年のグラニ社の分も想定以上の回収になっております。そしてインシデントがございましたクルーズタイトル、こちらについても現時点で70パーセントそしてまだまだタイトルたちが残っておりますので、しっかり100パーセント回収まで持っていくということを意志を持って進めている状況です。

貸借対照表(四半期)

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財務面はこのとおり、現預金が30億円強。自己資本比率は50パーセントを超え52パーセントという状態。財務体質としては大変健全な財務体質となっています。この財務体質をもとに、さらなるタイトルの買い取り、その後の安定運用を重ねていくことによって、まだまだ成長の地盤を持った状態の体質となっています。

キャッシュ・フロー計算書

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キャッシュフローです。2018年は大変大きな不正アクセスがございました。これでかなり傷が入ったように見えたのですが、事業側としては、インシデントがあっても、営業キャッシュフローが12億円以上という大変健全な事業運営を行うことができていたというところが、ここで示されております。営業キャッシュフローは12億円超の大幅なプラスとなっており、しっかりと現金が積み上がっております。

株主構成

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株主構成。半年前の時点では16パーセント程度だったものが40パーセント超えの機関投資家比率となっております。こちらにも、当社の株主さまになっていただいた方がいらっしゃるかと思いますが、しっかりみなさまに我々の内実と対話を申し上げながら、ご理解をいただいて、さらに長期に応援いただけるような株主さまをお迎えできるように、しっかりコミュニケーションしてまいりたいと考えております。

今後の方向性と2019年12月期について

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今後のお話です。2019年より中長期のところでの当社の事業戦略のお話を申し上げたいと思います。

まず冒頭でこのことをはっきり申し上げておきたいと思います。マイネットは何の会社ですかというように問われた時に、答えは「マイネットはコミュニティの会社です」。

これが創業したときから今まで、ここから以降もずっと変わることのないベースにある考え方です。マイネットという会社は、人と人の繋がりをオンライン時代において進化させていくこと。これを旨として生み出された会社であり、これまでこれからもずっと変わることなく、この人と人の繋がりというのをオンライン社会の先端で生み出し続けることをやってまいります。

今現在のゲームサービス業というもの、こちらもスマートフォンを開いたらそこに画面の向こう側にいつも仲間がいて、ともに仲間とともにワクワクする時間を過ごすことができる、まさにコミュニティなのです。この人と人との繋がりを生み出せる、そして人と人の繋がりの中にユーザーさん一人ひとりの居場所というものを生み出して、その居場所が長く続いていく姿であること。ここに対して本当の情熱、想いを持ってやり続けている会社になります。このことを一番最初にまずご存知いただきたい。

社会の変化

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その上で、当社が見ているビューを少しみなさまにも共有をさせていただきたいと思っています。

まず、我々が今生きている21世紀というこの期間。この期間は、どんどんと社会がオンライン化していっております。オンライン化がどんどん進んでおります。ほんの10年~15年前のことを思い出していただいても、今みなさまにとって当たり前になっているオンラインの状態、例えばスマートフォンで常時接続状態であること、例えば、ネットで画面の向こうにいる人とシームレスに繋がることができるというような環境。今は当たり前になっていますが、ほんの10年15年前はぜんぜんそうではなかったですよね。

10年前といったらADSLが普及し始めて、ようやく家にあるパソコンで常時接続インターネットができるようになりましたというぐらいです。ようやくブログが始まりましたぐらいでした。

でも今どの状態かと言えば、画面の向こうの仲間といつだってワクワクした時間を過ごせますし、例えば奥さま、旦那さまと、タップ1つで自分の感情を向こう側に届けることができるようになっていますよね。この社会のオンライン化というもの、その変化、ユーザー体験の変化というものは今ある姿が最高進化かというとぜんぜんそうではないんですよね。

これから先まだもっともっと社会はオンライン化していきます。もうすぐやってくることが自明なのは5Gの時代です。今現在は4Gの時代。4Gの時代はスマートフォンというものが王者でしたし、スマートフォンアプリの中でコミュニケーションが対話されるというのが王道になっていました。

ただ5Gの時代になって通信速度が100倍になりレイテンシーがどんどん下がって本当にほぼリアルと見まちがうようなものがどんどん通信されるような状態になっていったり、IoTも大変進みやすい環境になっていったりします。

その通信環境、社会オンライン化環境の中で生まれてくるアプリケーションのサービス、そしてその上におけるユーザーさんの体験というのは今想像できているものとは比べ物にならないぐらい進化したものになっていきます。

10年前、今の我々の姿を誰もが想像できていなかったのと同じように、これから10年先のオンラインコミュニケーション体験というものはまったく今想像できていないものになっていきます。その姿のプロセス、不可逆に進んでいく社会のオンライン化のプロセスの中に自分たちがいるということ、これをまず前提にとらえて、我々の話を聞いていただきたいと思っています。

人々の変化

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そんな社会のオンライン化が進んでいくと同時に、みなさまにおいても同じだと思われますが、所属するコミュニティ自体が次第にオンライン空間に移行ないしはハイブリッド化していっているわけです。

昔、人の繋がりというのはフィジカルのみでした。家族、要はリアルで顔を合わせる、お手紙で繋がる、お電話で繋がる。これぐらいしか繋がり方ってなかったわけですよね。そこが、今社会がオンライン化していくに従って、どんどんと繋がり方がオンラインになっていっています。

例えばSNS、掲示板、ブログ、そして今現在我々が提供しているゲーム空間の中での人の繋がりというものになっていっています。その人の繋がり方自体が、社会のオンライン化によって、極めて拡張されていっているのです。

例えばゲーム空間の中での人と人との繋がり方は、ゴールが共有されていて、かつその役割が適切に分担されている。この状態で仲間と協力してゴールに進んでいくという時のこのコミュニケーション体験って、普通のリアルの体験では味わうことができなかったようなワクワクの体験、ワクワクの繋がり体験を味わえたりします。我々が提供しているものそのものです。

みなさまがよくご存知のところで言えば、例えばFacebookが生まれたことによって、「いいね」っていうのを押すだけ、要は極めて敷居の低い繋がり体験っていうのが、オンラインによって生まれるようになったのですよね。あとTwitterによってタイムシフトで輪のコミュニティのコミュニケーションというものが実現するようになっていたりなんかしています。

要は、社会がオンライン化したことによって、人の繋がり方自体が進化拡張しているということなのです。この進化拡張したオンライン時代における人の繋がり方によって、やはり人の繋がりやコミュニティ、自分の居場所というものがどんどんとオンライン側にシフトをしている。そしてフィジカルとオンラインのハイブリッドな繋がり方というのが世の中の当たり前になっていっているということなのです。

オンラインコミュニティで起こる課題

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ただ、人の繋がり方がどんどん進んでいく、つまり、人の繋がり方が進化拡張するということですが課題があります。

オンライン上のコミュニティサービスたちが、運営主体の都合で打ち切りになってしまったりするわけです。例えば利益が出ない。経済的に成立しているものですから利益が出ないと続かないという現実があったり、創った人がもう先が見えないと思って終了(クローズ)してしまったり、そんなふうに考えてしまう主体者はやはりまだまだ多いです。

この運営主体の都合で終了してしまうということは、ユーザーさん個人からしてみるとものすごい損失・喪失なわけです。自分にとって大切な居場所空間というものがある日突然喪失されてしまうのです。

みなさまでいうと、ある日突然会社がなくなった、部署がなくなったみたいな話です。子どもたちでいうと学校がなくなったみたいな話。部活がなくなっても困ってしまいますよね。居場所がなくなるわけです。

個人の突然の空間の喪失、これをなくしたいわけです。居場所がしっかりと守られ、ワクワクできる場であり続けられるようにすること、それが我々の使命だと考えています。

マイネットが取り組むミッション

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マイネットがそこにおいて取り組むミッションというものがこれです。「コミュニティの永続発展」なのです。これが我々のミッションです。

オンライン時代の居場所の喪失という課題。その課題を我々の力によって解決をしていくのです。その力というのはもちろん我々の、買い取ってしっかりと直し長期運営自体に情熱を持って取り組んでいくというセカンダリーの事業のあり方そのものもそうですし、我々が取り組んでいるRPA・AIというのもそうです。

そして多数のタイトルを集めたからこそ生まれている、データドリブンでの運営のあり方、ノウハウというものもそうでしょう。我々がこのコミュニティの永続発展ということを担うのだということをミッションにして動いていくことによって生まれていく付加価値、それが我々が提供していきたい社会に対する価値なのです。我々の企業理念である「会いたい時に会いたい人に会える社会」。すべての人がいつでも大切な人と繋がれる社会を実現していくということ、これが私たちがなしていきたい業なのです。そのことを本当にまずベースとして知っていただきたい。

今日この瞬間というのは、みなさまはもちろん投資家として、我々のことをご覧いただいていると思いますが、まずここの根底に我々が事業をなしてキャッシュフローを生み出すということは、何を根底の情熱として持ってやっているのかというと、ユーザーさんの居場所をしっかりと守り、生み出し続けること。それをやり続けるために我々は業をまわし続ける、業を発展させ続けるということにコミットしているのです。

そのように集まっている650人の仲間たちと今ゲームサービス業という業を営んでいることを最初にぜひご存知いただきたいです。

コミュニティとして最大級の市場規模

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その上で、コミュニティの中でも、今どうなのかと言いますと、通信が4Gでデバイスはスマホというのがもう当たり前という状態になりました。この4Gスマホの時代におけるオンラインコミュニティというのが市場としてどうなのかで見ると、典型的にこの全体のうちの90パーセント、これは「日本の中では」なのですが、コミュニティ系のアプリ、人が集まる類のアプリですね。人が対話のできるコミュニティ系のアプリの中で、ゲームアプリが90パーセントを占めています。グローバルで見ても8割方がゲームです。

ゆえに、このコミュニティの会社マイネットがユーザーさんの居場所を守り続ける上において主戦場とするのは当然ゲームであるということで、現在スマートフォンゲームというものを主軸、ほぼ100パーセントの事業領域として選択集中して営んでいるという状態です。

ゲームサービス業=ゲームの力でコミュニティを永続発展させる業

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そして、我々が営むのがこのゲームサービス業、このオンライン社会において、ゲームがコミュニティの中心にあるということ。ゲームがあってその周りにユーザーさんが集まる。ユーザーさんが集まってコミュニティを形成します。

そのコミュニティ自体にゴール、ルール、フィードバック、モチベーションというゲーム設計のあり方というものがしっかりとデータドリブンで設計されて、その中の熱量がロングでキープされるような商材、施策が計算されて提供されているからこそ、コミュニティというものは永続発展を目指すことができます。

その業を営んでいるのが我々マイネットという会社なんだということをご存知いただきたいと思っています。

ゲームサービス事業目標

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その前提をここまでは、当社の根底に流れる哲学のお話をさせていただきました。その上で、現在のゲームサービス事業のビジネスモデルはこうであるという話がここからになります。

現在、当社のゲームサービス事業というのは、事業目標を持っております。「100タイトル100チーム10年空間」という事業目標です。「100タイトル100チーム10年空間」。この言葉そのものと、値そのものが現在みんなで目指している目標であります。であると同時に、この目標自体がゲームサービス業というビジネスモデルをほぼ表しております。

「100タイトル」。ゲームタイトルをコンスタントに仕入れていくことです。毎月1本ないし2本を積み上げていくことによって100タイトル運営の状態にする。その中でその100タイトルの中にいるユーザーさんがタイトルの間を、転居転生資産移動しながら一つの経済圏を形成していくということ、それが我々が目指してる100タイトルの状態です。

あと「100チーム」。100のタイトルがしっかり事業として、キャッシュフローを生み続けられるようなマネジメントをすることです。そのためにはやはり相当の権限責任移譲をしなくてはいけません。権限責任移譲ができるような管理会計の仕組みであるとか人材の育成ができて初めてこの「100タイトル」と「100チーム」を黒字運営することができます。

我々はアメーバ経営を実践して、100のスモールカンパニーが自立経営を行っていくという構造を作っております。そして、一つひとつのゲームタイトルがしっかり10年続いていくコミュニティになること。「10年空間」になっていくことというのを一つひとつのスモールカンパニーが目指していて、それを積み重ねて成長を遂げていくというのが、我々のゲームサービス事業というものの目指しているところです。

一般のゲームメーカーさんとの違いを1点だけ申し上げます。メーカーさんというのは、ある意味、現在のゲーム市場というものでも当社とはまったく別の市場で生きてらっしゃると思っています。一般のゲームメーカーさんはホームランをねらわれます。月商10億円をねらい、開発を2年かけて何10億円かけて開発するということをされます。

これはこれで1つの尊い業だと思っておりますが、これは、言葉で表すとすると、大型タイトル新規ローンチ市場。そういう市場に生きてらっしゃるのです。そこの領域でうまくいった、いかなかったというのが今よくニュースとかでも喧伝されるところになっております。ただ、そことまったく違う市場というのが、当社の属するゲームサービス市場です。ローンチ済みのタイトルたちでしっかりとユーザーさんにサービスを提供し収益を得るという部分の事業なのです。

我々がやっている一つひとつのタイトルを10年続けて10年間しっかりキャッシュフローを生み出し続けるような構造にするということに取り組んでいること、そこに対してフォーカスをしている会社が当社のみであるというところが一番大きな違いなのです。

もう一度申し上げます。大型タイトル新規ローンチ市場とゲームサービス市場というのはセクターの中ではまったく別のものであるということです。このことをこの後もう少し市場の構造のことでもお話を申し上げたいと思っております。

ゲームサービス事業の成長ループ

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続いて、ゲームサービス事業の成長ループがあります。実は今回たくさんのペーパーを作っておりますけれども、本当に1枚だけ選ぶとしたら実はこのページです。このページが一番みなさまにご存知いただきたくて我々が発明した業態の構造そのものです。

タイトルが積み上がれば積み上がるほど、武器が強化されて収益力が高まっていく。データとネットワークが蓄積されていくのです。蓄積されたデータに基づいて成功が再現する武器を生み出すことができます。またタイトル数が増えれば増えるほどネットワークが広がっていきます。そうなるとネットワーク効果で、例えば相互送客のような効果がどんどん高まって武器が強化されていきます。

このデータ・ネットワークを蓄積して作った武器の事を当社ではPARADE商品と呼んでいます。PARADE商品というものを社内で各タイトルに注入するということをやっています。この強化された武器をタイトルに注入することによって収益力を向上する。その収益力向上ができているかどうかのバロメーターが先ほどのEBITDAマージンに当たります。

EBITDAマージンをしっかり見ていると我々のこの構造がしっかりと回っているかどうかが見えてくると申せます。

さて、タイトルの収益力が上がった場合、そしてそれがしっかりとメーカーさんがやり続けるよりも収益力が高い状態になった場合、その収益力ゆえに高値買い取りができるようになってくる。収益力が高い、単なる単発ではなくて収益力を高くできる体質というものを作れている場合、買値を上げられるわけです。

高値で買い取ってもAI・RPAを活用して高い利幅を取ることができるという状態になります。そうなると高値で買い取れるから当然仕入交渉が行いやすくなって運営タイトル数を増加させることができる。タイトル数が増加して武器が強化され、それによって収益力が上がってまた高値で買えるようになる。

このループをグルグルグルグルまわしながら進んできているのがここまでのマイネットの姿であり、さらに高めていくことができる状態に入っているという姿であります。

PARADE商品による収益力向上

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先ほどのループ図の上の部分、武器の部分ですけれども、この武器PARADE商品の投入によってEBITDAマージンを向上していくことをしております。各タイトルを長期利益化して10年空間を実現する。そのためのPARADE商品の適用内容、つまり我々が実際に築き上げた武器たちというものを陳列しております。

実際これら一つひとつが、どれだけの貢献利益を生み出しているかもすべて可視化算定をして、それを再現・再注入していくことであったりとか、貢献利益が高まるようなPDCA、磨き上げを進めたりとかいったようなことを進めています。

ここまで3ページ資料がありましたが、一番シンプルにマイネットのゲームサービス業というビジネスモデルをあらわしたのがその3枚になっております。ご参照いただければと思います。

2019年三大重点施策

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さてここから、2019年の三大重点施策についてお話し申し上げます。2019年とくに投資を行う部分を申し上げますが、中長期の意味合いも込めながらでお話ししてまいりますのでご覧ください。

①仕入ペースアップ:ゲームサービス業の市場環境

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先ほど「ゲームのセクターというものは2つに分かれます」と申し上げました。大規模タイトルの新規ローンチ市場、端的に言いましたら日本のゲーム企業が今苦しんでいる市場です。片やゲームサービスの市場、運営中のタイトルでしっかりと収益を上げていく市場であるゲームサービス市場。その中でも当社がターゲットとする対象は、およそ月商2,000万円から2億円のレンジのタイトル群になります。このタイトル群の数自体が、綺麗に右肩上がりをずっと続けているという姿をグラフでご覧いただけると思います。

これが、我々がこのゲームサービス業にまだまだ従事し、まだまだこれを磨き上げ、ここの領域で圧倒的No.1になり続けることによってまだ成長ができるし、その次に繋がっていくというように信じている根拠です。

この図ですが、まず右肩上がりであることもご覧いただけると思います。そしてもうひとつの見方として、2017年1月。この時点の2016年までタイトルのこの線はほとんど落ちておりませんが、おわかりいただけますか。少しずつ減るようには見えているのですが、実際この2017年あたりからほとんどが横ばいになっています。

ゲームサービス仕入対象レンジになったタイトルたちというのは、そこからやめたり減ったりっていうことがほとんど行われなくなるものです。そこに対して2017年のものが積まれました。2018年のものが積まれました。2019年のものが積まれます、というようになっていきます。

またこれまで、2億円以上だったような古いヒットタイトルたち。これらもだんだん運営の長寿化によって、ここのレンジに入ってくる。それによってこの地層がどんどんと積み上がり、積み上がり、というようになっていく。

これがゲームサービスのターゲット市場の状態です。今で頂上というのではなくて、この2,000万円から2億円帯というターゲットの領域については本当にタイトル数がまだまだ上から地層が積み重なっていくような状態になっております。ここが、ゲームサービス事業というもののベースマーケットであるということをご存知いただきたいです。

ゲーム産業全体、マーケット全体というのが結構厳しくなっている事業体が多くなっているなどの話が出てきたりします。そこを単にゲームセクター、ゲームマーケットととらえるのではなく、先ほど申し上げた大規模タイトル新規ローンチマーケットと、このゲームサービスのマーケットというものは別物であると、ホームランねらいのマーケットと10年空間をつくっていくマーケットは別物であるっていうように認識をいただけると、今の現状というものをとらえやすくなってくるんじゃないかと思います。

ゲームメーカーさんの中でも、今不振に陥ってらっしゃる企業さんがいらっしゃいますが、よく分解してみてください。彼らが苦しんでいるポイントは、ほとんどこの大型タイトル新規ローンチマーケットにおける勝負で負けているだけで、既存のタイトルたちを長期運営している部分ではほとんど崩れてないはずです。

我々は今何をしているかというと新規ローンチ部分ではなく、あくまで長期運営の圧倒的プロフェッショナルになっていくということを早期から選んで、そこのマーケットで戦うことをしています。今現在のこのV字回復であるとか、さらなる成長・利益積み上げというのが実現しています。この因数分解をご理解をいただけると、全体がわかりやすくなるかなと思っております。

①仕入ペースアップ:施策

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そんな中、今回、重点施策として仕入ペースのアップというのを目指して進行してまいります。これまで、上場以降ほぼずっと、月1タイトルペースということをここでも申し上げながら進めてきました。「業」の完成に向けて仕入ペースを月1本から月2本へと目指してまいります。それを目指す上で、もちろん今までどおりの大規模タイトルだとか、黒字運営中のタイトルの仕入は行うのですが、それをさらに積み増していくため3つの仕入範囲拡張を公表させていただきます。

1つ目が、大規模赤字タイトル。2つ目が、チーム合流型。3つ目が小規模タイトル。この3つになります。

まず1つ目、大規模赤字タイトル。これは、最近市場に増加してしまっている月商1億円オーバーなのだけど赤字しかも数千万円の赤字というようなタイトルたちがございます。こういうタイトルたちは、実はポテンシャルを秘めていますが、運営の仕組みができていなかったり、我々のRPAのような取り組みができていないために赤字になっているということがすごく多いです。その部分をしっかり我々の再生力で再生して、黒字キャッシュフローを生む状態にしていくということを進めてまいります。

2つ目、チーム合流型。これはチームごとメンバーごと当社に引き入れるという方式です。

これまで過去、クルーズさん、グラニさんをはじめとして、過去10社と実績のあるこのチーム合流型のタイトルの仕入というものを積極的に進めていきます。当社のPMIの力によって、メンバーさんにとってもよりロングでハッピーなキャリアを提供し、そのタイトルたちがより長くワクワクの10年空間にしていくというところを実現してまいります。

3つ目、小規模タイトル。これは前半も申し上げましたRPA・AIの導入によって人手をぐっと圧縮しながら1個1個のタイトルを運営することができるようになっています。すなわち月商が2,000万円を切っているような状態であったとしても、しっかり利益を出しながら運営することができるということを実現しております。

この3つの方式。「大規模赤字タイトル」「チーム合流型」そして「小規模タイトル」。これは、ここまで仕入範囲を拡張して月2本体制を作り上げていくということを今年目指してまいります。

②全領域AI進化:中長期戦略

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続きまして、全領域AI進化です。

AIというお話についてはこれまでも幾度も申し上げています。やはり2020年代は圧倒的にAIの時代になります。AIをいかに駆使できたかということが勝負の勝ち負けを分けてまいります。そこにおいて我々は圧倒的に勝っていくための大規模な投資を行うことで、AI時代に勝ち抜き続けられる体を作っていくということを決めております。

事業・組織をAI-Readyの状態にするということ、AIを使って成果を上げるための組織や事業構造を作り上げていくことです。

そこで3つ大きな重点戦略を書いております。AI開発、RPA開発、そしてAI人材育成です。

AI開発においては、中長期において、そしてゲームサービスだけでなくその後のコミュニティサービスにも転用できるようなコミュニティバランスをAIで内製開発していきます。これはアルゴリズムをどんどんと磨き上げていくということであり、それを使った商材・商品というものをどんどんと社内でも出し検証していくということです。AI開発を行って勘と経験中心型の運営から脱却していくということをしてまいります。

2つ目、RPA開発。ゲームサービス専用のゲームの運営に必要なワークフローです。そのワークフローに合致したワークフローをどんどんと自動化していくようなゲームサービス専用のRPAシステムをAIスタジオで内製開発しております。ここにより投資を重ねていくことで、定型作業工数をRPA化で3割削減するということを今現在目指して進めております。

3つ目、AI人材育成。AI時代に今申し上げたRPA、予測型のAIをしっかりと駆使して成果を出していける人材ばかりにしていくということです。2010年代はまだデーターサイエンティストが希少扱いされたり、AIを使えるのはすごいね、高価だね。高収入だね、となっていましたが、2020年代は変わります。

データサイエンス、つまりデータドリブンで仕事できるのは普通のことになり、AIを駆使して仕事するのが普通のことになります。ただそれをいかに先んじて、組織全体で取り組める状態にするかが重要です。そこに我々は取り組んでまいります。AIの人材育成、650人全員がデータドリブン及びAI活用で成果を出すということができる。そのための研修プログラムを今現在つくっており、あるAIの研修開発企業と組んで、作成して進行しております。

この3つの投資です。これらにしっかりとパワーをかけて、今期投資を行って、全領域AI進化というのを進めてまいる所存でございます。

②全領域AI進化:ゲームサービス業全体のAI化

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少し細目に落としました。当社のゲームサービスの7ステップの構造にそれぞれ今回展開していく7つの投資項目を当てたものになっています。

例えば仕入段階はデータドリブン値付け、独自の将来予測のアルゴリズムで、そのタイトルが将来キャッシュフローを幾ら稼ぐかというものを算定することができます。それを、いまさらに磨いている最中になります。ここの部分にさらに投資をしていったり、すでに成果が出始めているRPAを全体に展開していきます。

また、まだ今後未来においてもしっかりとAIを磨き上げ続けることができるように、データの基盤37タイトル全体から、あらゆるタイミングと、あらゆる時断面のデータを集約できるようなデータ基盤というものを築き上げてまいります。さらに、予測型AIの開発、PARADE商品を全体としてAI化していく、相互送客のタイミングをAIで最適化してターゲティングしていくことや、さまざまな部分にAIを注入していくということを実施してまいります。

先ほどの総AI人材化、最後にデータドリブン人材配置、FFS理論というチームの生産性パフォーマンスを最大に上げるための理論をベースとしています。アメリカの海兵隊などでも使われているチームロジックがありますが、そのチームロジックに基づいて最適にその人が一番パフォーマンスが上がる配置を行っていくという、システムを作りに行っております。

さまざまなお話をしてしまって少し盛りだくさんになっているかもしれませんが、すべての項目に対して一斉に投資をしていくこと、それによって全社全体がAI進化を行い、全社全体がAI時代データドリブンで仕事をするのが当たり前の文化になっていきます。そのための投資をこの2019年しっかりと行っていくことを大きな方針として、戦略として実行しようとしていることになります。

②全領域AI進化:650人総AI人材化

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650人総AI人材化のプログラムの話です。

全員がデータドリブンで仕事ができ、機械学習を仕事に使えるメンバーが過半数になっているという状態です。4月から先行の導入を開始し、その後、全社展開という進行で進めてまいります。プログラムの生成はほぼ今完成した状態です。

③コーポレートブランディング:取り組みの概要

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続いて3つ目。コーポレートブランディングです。マイネットはこれまで、ゲームサービス業というものについて、こちらに集まってくださっているみなさまにはお伝えをしてまいりました。ただ世の中全体に認知いただけているかというと、やはりまだまだだと思っています。

我々が築いてきているこのゲームサービス業というもののあり方、それの意味・意義、これをしっかりと社会のみなさまにご存知いただいたと考えています。そのためのブランディング投資を進めてまいりたいと考えております。まだまだ世の中の多くの方々は、これまでのゲーム業界の常識や、これまでのオンラインではなかった時代の常識にとらわれています。

とらわれているからこそ、そのまま旧常識のままでとらえており、まだその新常識の使い方や、それにメリットがあるのかということをご存知いただきづらい状態になっています。そこをしっかりと伝わりやすいように伝えることで、新常識ベースで考えるとこんなに良いことがあるというのをみなさまにご存知いただきたいと思ってます。

③コーポレートブランディング:意義

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例えばゲーム業界仕入先のみなさま。実際にポテンシャルがあるタイトルなのに、売却検討なく終了しているようなタイトルがまだまだ多くあります。実際はマイネットに売却した方がハイリターンになります。これはキャッシュの面でもハイリターンになりますし、またブランディングやユーザーさんを守っていくというところでさまざまな面でのリターンがマイネットへの売却によって得られるということを業界のみなさまにご存知いただけるようなブランディング投資をしてまいりたいと思っています。

またユーザーさんの中には、まだまだゲームメーカーさんが売却をしたという瞬間に、見放されたと感じる方がおられます。しかし、メーカーさんがやり続けていたら、そのコミュニティが終わっていた、居場所が消えていた、それをそうではない状態にマイネットが実現している、マイネットに移管することによって、コミュニティの維持や発展が担保されるということ、その事実をユーザーさんにご存知いただけるようにメッセージをお伝えしていきます。

次に採用候補者。オンラインな時代において、ユーザーさんとのタッチポイント、お金を払ってくださるバリューポイントはどこにあるかというと完全に運営段階にあります。運営段階におけるゲーム開発こそが、オンライン時代におけるゲーム開発のメインストリームになっていきます。ゲームクリエイターとしての本質的なゲーム開発キャリアとして、運営というフェーズがあるのだということを採用候補者のみなさまにお伝えしていくようなメッセージをしていきたいと思います。

また投資家のみなさま。途中でも申し上げましたが、ゲームサービス業というものは、このゲームセクター全体の中でいわばまったくの別業態として存在・成立をしていることをみなさまにご存知いただきたいなと思っております。正しく市場を因数分解してとらえた時に、他のゲームメーカーさんにおいても同じ事情が発生している事実でありますとか、まだ投資家のみなさまやあと業界のみなさま方もそのようなフレームワークのコンセンサスを作っていくことによって、業態の理解をみなさまに持っていただけるようにしていきたいと考えております。

2019年12月期業績予想①

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仕入ペースの増強、全領域のAI進化、そしてコーポレートブランディング。この三つの施策を2019年とくに進行してまいりますが、その中でも、この全領域AI進化、コーポレートブランディングにはかなりの投資をしてまいります。

2019年はしっかりとお金を使って中長期の成長を作るということを進めてまいる所存でございます。その中で、2019年12月期の業績予想を示させていただいております。中長期の成長に向けたAIとコーポレートブランディングに8億円の投資をするということを意思決定してこの計画を進めてまいる所存でございます。

もちろん本当は利益が出ますが、その出る利益をそのままこのフェーズで置いてしまうのではなく、しっかりとその次の段階、中長期の成長を遂げていけるように、AIとブランディングの2点に、集中的に投資を進めてまいります。

その投資を2年、3年でリターンさせていくことによって、株主のみなさまに還元していけるようにしていくということが今回の大きな方針でございます。

2019年12月期業績予想②

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中長期成長に向けて8億円を投資しますがそれでも通期黒字の見通しです。そして売上高に関しては、しっかりと10パーセント以上の成長を遂げてまいる計画です。

そのうえで、第1クォーターに関しては、この投資を費用先行で進めております。また、第1クォーターに少し大きめの再生案件、先ほどの話でいうと6ヶ月間赤字を掘った上で戻していくというタイプの案件がありますので、単クォーターとしてはマイナスを計上するという見通しでございます。

新規事業への考え方

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新規事業と中長期の成長に向けた考え方をご案内申し上げます。中盤でマイネットはコミュニティの会社ですと申し上げました。そのコミュニティをしっかり永続発展させていくことが我々のミッションです。このコミュニティの種類のまず第一義が現在のスマートフォンゲームです。

そして今後は5Gの時代が進んでまいりますと、VRの領域、ARの領域、IoTの領域といったものが横に広がってまいります。まだどの領域が本当のブレークを迎えるかということは、まだお話しできる状況ではございません。ただ、その次なる5Gの時代における発展するコミュニティに早めのうちからしっかりと投資を進めて、コミュニティの領域・領分を広げておくということを今後の取り組みとして進めてまいります。

そして永続発展の手段の1つはすでに成立しているセカンダリーです。また、運営の自動化。今現在取り組んでいるAI・RPA。マネタイズの最適化。そして、流入確保/広告最適化、これまでもネクストマーケティングというチームで進めてきたような領域です。こういったさまざまな永続発展のための取り組みを重ねていくことが当社の新規事業に対する考え方であります。少しずつ少しずつ、それぞれの領域に投資をしていくという考えでおります。

中長期成長戦略

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そして中長期の成長戦略です。

中盤でお話をしたとおり、ゲームサービス業そのもののベース市場がまだまだ成長しています。その領域で圧倒的なNo.1である当社は、この領域でしっかりと成長を重ねていくことをまずベースとして行います。その上で、次に見ていく大きな変化は、やはり5Gのタイミングだと考えています。市場に実体としてあらわれてくるのは2021年2022年ないしは2023年という時期になってくるかと思います。

そこまでは、ゲームサービス業の4G時代における成長を逓増させつつ、5Gの時代になった時にその通信特性によって花開くであろう領域に対して逐次の投資を行い、次の時代においても今現在持っているコミュニティ×AIというドメインの中で成長を遂げていくこと、これがマイネットがここから先長く、オンライン時代の100年企業になっていく上において描いている中長期の戦略であります。

本日はまず足元の話をさせていただきました。そのうえで少し抽象化したところも含めた中長期の成長のお話をさせていただきました。そこに向かってしっかりと投資も行って、長期のリターンを得ていくということを意思を持って進めてまいりたいと思います。

これからもぜひみなさまに応援をいただけますと幸いでございます。本日はご清聴いただきましてありがとうございました。

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