5. 精神障害者保健福祉手帳、暮らしを支える大切なもの
今回は、厚生労働省の調査結果をもとに、精神障害者保健福祉手帳の所持状況や等級ごとの特徴、支援内容を解説しました。所持者数は50歳代が最多である一方、0歳〜9歳の年代で約4倍に急増しており、発達障害などへの社会的な認知が広がり、早期の支援に繋がっていることがわかります。
手帳を所持することで、税制上の優遇や公共料金の割引といった経済的支援に加え、障害者雇用枠での就職や専門機関での継続的なサポートといった就労支援を受けられます。手帳を持つことは、不安を軽減し、自分に合った環境で前向きに生活していくための第一歩となります。
制度を正しく理解し、必要な支援をしっかりと活用することで、自分やご家族の安心できる未来を築いていきましょう。
参考資料
・厚生労働省「障害者手帳」
・厚生労働省「令和4年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)結果の概要」
村岸 理美
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社。生命保険・損害保険の営業を経て、社内教育部署にて教材制作や研修の企画・運営に携わる。退職後は独立系ファイナンシャルプランナーとして、公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計に対応。マネースクール講師としても活動し、社会保障、リタイアメントマネジメント、家計管理、資産運用などお金に関する幅広い分野に強みを持つ。現在も「お金の先生」であるJ-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、学校や企業に出張授業で金融教育の普及に取り組んでいる。
2025年に株式会社モニクル傘下の株式会社モニクルリサーチに入社。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMOマネー編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、保険などを中心に企画・執筆・編集・監修を行う。(2025年5月30日更新)