10月も終わりに近づき、紅葉が見られるようになってきました。朝晩は冷え込みが強まり、そろそろ暖房を使い始めた方も多いのではないでしょうか。
光熱費や食料品の値上がりもあって、家計のやりくりに悩む声をよく聞きます。そんな時期だからこそ、老後の生活を支える年金について、しっかり知っておくことが大切です。
年金額は、現役時代の収入や加入期間、どの制度に入っていたかなどで大きく変わります。国民年金だけの人と厚生年金に加入していた人では、毎月の受け取り額にかなり差があります。
本記事では、年金一覧表を使って、シニア世代の平均年金額について詳しく見ていきます。
1. 2025年度の年金額は「1.9％の増額改定」
公的年金の受給額は、物価や賃金の動向を踏まえて年度ごとに見直しがおこなわれます。
2025年4月からの年金額の改定について確認してみましょう。
2025年度の年金額は、前年度から1.9％引き上げられました。
1.1 2025年度の国民年金と厚生年金の年金額例
- 国民年金（老齢基礎年金（満額）：1人分）：6万9308円（+1308円）
- 厚生年金：23万2784円（夫婦2人分）（+4412円）
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円（対前年度比＋1300円）
※厚生年金は「男性の平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）45万5000円）」で40年間就業した場合に受け取り始める年金（老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額））の給付水準
1.2 年金支給日
公的年金は、「偶数月の15日（土日の場合は直前の平日に前倒し）」に、前月までの2カ月分がまとめて支給されるルールです。
そのため、この改定率は6月に支給された「2025年4月分・5月分」の年金から適用されています。
