2018年に総務省(統計局)が発表した「家計調査報告[貯蓄・負債編]平成29年(2017年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」では、高齢者世帯(世帯主が60歳以上)の貯蓄の平均値を公開しています。

それによると、高齢者世帯の貯蓄現在高の平均値は2384万円、中央値は1639万円。そして、平均値以上である貯蓄現在高2500万円を超える世帯が34.1%となっており、資金をしっかり蓄えて老後を過ごしている世帯が多い印象を受けます。

さらに驚くのが、貯蓄現在高が4000万円を超える世帯が約17.6%と、高齢者世帯の約5世帯に1世帯は4000万円以上の貯蓄を保有しているのです。

一方で、貯蓄現在高300万円未満の世帯が13.4%存在しており、100万未満の世帯も6.7%となっています。このことから、高齢者世帯でもお金がある世帯とない世帯の格差がかなり大きいということがわかります。

なお、ここでいう「貯蓄」とは、ゆうちょ銀行や銀行及びその他の金融機関への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金、株式・債券・投資信託・金銭信託などの有価証券といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄が含まれます。

まとめ

日本の富裕層について、いくつかの調査から見てきました。日本では高齢者の貯蓄額が多い傾向にありますが、高齢者世帯の中で貯蓄現在高が4000万円を超える世帯が約17.6%、一方で300万円未満の世帯も13.4%も存在するなど、高齢者世代にも格差が存在することがデータからは見てとれます。

参考:「米国と中国がリードし、世界の富は引き続き増加」(クレディ・スイス プレスリリース)

LIMO編集部